49話 永遠の陥落
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『おいっ!!シンを見つけたぞっ!!』
コンチネンタル・サーカスから、シドの声が響いた。
祝福の空気に包まれていた全員に、緊張が走る。
「いよいよーーだな」
ワッカがティーダを見ると、全員の視線が彼に集まる。
「おう」
降りて来る飛空挺を、ジッと見上げた。
舞い上がる風が、髪と服をはためかせる。
その風が治まると、ティーダは静かに言った。
「行こう、ユウナ」
「はいっ!」
飛空挺に向かって歩きながら、ワッカが話し掛けてきた。
「全部終わったらよ、おまえのザナルカンド探しだな。
シンがいないスピラなんて、夢みたいだなあ」
緊張をほぐすように言うと、ルールーもティーダを見る。
「なんか、想像できなくてもどかしいわ。ティーダ、シンを倒しても、ユウナの傍にいてあげてね」
ティーダは何と返事をしたらいいかわからず、困った顔で笑った。
「オヤジ、とっておきの秘密兵器、用意してるらしいよ。
早くシンをやっつけて、みんなでのんびりしたいよねぇ~」
そう言いながら、リュックが軽やかに駆けていく。
前を歩くユウナに追い付くと、肩を並べた。
それを見ていると、キマリが隣りに並んだ。
「ティーダ、前だけ見て進め。キマリが、お前の背中を護る」
ユウナを護る役を任せる――
思わず立ち止まり、誇り高いロンゾを見上げた。
「キマリの命は、皆に救われた命。粗末にはしない」
真っ直ぐに見つめる金の瞳が、自分を、男として認めてくれた。
ティーダは、口元をほころばせた。
「ティーダ」
後ろから、アーロンとアヤが歩いて来る。ティーダは振り返った。
「アーロン」
アーロンは立ち止まると、昔を思い出すように微かに笑った。
「ジェクトを待たせるなよ。あいつ、待つのが苦手だった」
「わかってるって!!」
ニッと笑って、ティーダは飛空挺に向かって走り出す。
その背中にジェクトの背を重ねながら、アーロンとアヤは、また歩き出した。
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