48話 思い出
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「ワッカ、ほら!」
「いや、俺はーーマズいっしょ」
ティーダが催促すると、ワッカはチラチラと、アーロンを気にする。
きっと殺られるーー!!
怖じ気づくワッカに、アヤは微笑んだ。
「ワッカにも、祝って欲しいな」
「い、いいんスか?」
「うん」
アーロンの殺気を感じながらも、ワッカの唇がアヤの頬にわずかに触れる。
「ありがと、ワッカ」
「もっと、ブチューってすればいいのに」
リュックは唇を窄める。
「恐ろしいこと言うな!!」
ワッカは怒鳴った。
「殺されないッスか?」
コソッと尋ねると、アヤは笑って言う。
「大丈夫、きっとティーダが守ってくれるよ。ねっ!!」
ティーダの後ろに、殺気を溢れ出したアーロンが太刀を構えて立っていた。
「い゛っっ!?」
「二人とも、覚悟はいいな?」
「あ、アーロン、落ち着け!!」
胸の前で手を振って、降参の意思表示をする。
「だから言ったじゃねえかよ!!」
ワッカは、自分より体躯の小さいティーダの後ろに、必死に隠れる。
「自分だって、ユウナにチューされたくせに~」
「五月蝿いっっ!!」
アーロンは太刀を振り下ろす。
「ひ~~っっ」
逃げ惑う二人を、必要に追った。
三人を笑いながら見ていたが、ふと、まだ祝っていない者がいることにユウナは気付いた。
「キマリは?」
「キマリもお祝いしよーよ」
ユウナとリュックが、キマリを見上げる。
「キ、キマリはーー」
「照れてないで、祝いましょう」
ルールーが、躊躇する彼の背中を押す。
「・・・・・」
「キマリ」
尚も躊躇うキマリに、祝って欲しいと、アヤは名を呼んだ。
「・・わかった」
意を決して、キマリはアヤに顔を近づける。
アヤは、眼を閉じた。
鼻に柔らかいものが触れた。
目を開けると、キマリの顔がある。
「鼻チューだ!」
頬でなく、鼻どうしのキスだった。
「キマリ・・」
無言で自分の反応を伺っている彼を、上目づかいで見る。
何事にも動じない彼の、不安気な瞳に
「可愛い!!」
アヤは思い切り抱きついた。
「キマリー私にも~」
「あたしにも、キマリ〜」
ユウナとリュックがねだると、キマリはますます困った顔をした。
「あれ、アーロンたちは?」
アヤは三人の姿を探す。
すると、少し離れた場所に、二人を仕留めたアーロンが満足気に立っていた。
二人の姿はーーーー
可哀想なので、描写は控えようと思う。
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