48話 思い出
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リュックの発言に、視線が集まった。
「結婚式?」
ルールーが首を傾げる。
「そう!結婚式!!」
左手を上げると、リュックはクルクルと回り出す。
「でも、ウェディングドレスもブーケもないよ」
ユウナが残念そうに言った。
「要らないわ・・」
静かにアヤが言った。
「え?」
ユウナたちはアヤを見た。
「ドレスもブーケも、要らないわ。この指輪があれば、充分なの・・」
指輪がはまった左手を、愛おしそうに胸に抱く。
そんなアヤを、アーロンは優しく見る。
「アヤさん・・」
「じゃあ、お式の真似事かもしれないけど・・神様に、永遠の愛を誓って下さい。私たちが証人です」
アヤがアーロンを見上げると、彼はユウナを見る。
「ユウナ・・生憎だが、俺は神など信じていない。
俺が信じているのは、ブラスカとジェクト、それにお前たちだけだ」
アーロンは、アヤの肩に腕を廻し、抱き寄せる。
「だから、お前たちに誓おう。この魂が滅しても、アヤを愛すと」
その誓いの言葉を受け、アヤが続ける。
「私も・・この身体が無くなって、魂だけになってもーーアーロンをずっと、愛していくわ」
「では、誓いの口づけを」
ユウナが厳かに言うと、アヤは両手で頬を押さえる。
「は、恥ずかしいな」
その姿に、ティーダは大袈裟にため息をついた。
「何を今更。なあ?」
ニッと笑い、ユウナを見る。
「うん!さっきも、ブリッジのモニターで観てたしね」
うふふと、両手を口に当てた。
「そうそう」
リュックは楽しそうに、にししと笑う。
ルールーとワッカは寄り添い、ふたりに暖かい眼差しを贈る。
キマリは満足気に、腕を組んで頷いている。
「ふ・・」
アーロンは口角を上げて笑うと、アヤの顎を指で持ち上げる。
「アヤーー」
アヤは目尻を染めて、瞼を閉じる。
アーロンはアヤの唇に、そっと触れた。
ユウナが祝福の拍手を贈ると、ティーダとリュックが囃子立てる。
ワッカが拍手に加わり、キマリは目を細めた。
ルールーは、ティーダとリュックを諫めながら、手を叩く。
アーロンが唇を離すと、アヤの目尻に涙が滲んでいた。
その涙を拭おうと、アーロンは今いち度、目尻に口づけをした。
それが、アーロンと交わした
最後の口づけになった
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誓いのキスのあとは
