48話 思い出
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飛空挺から降りたユウナが、アーロンとアヤの元に走る。
後ろには、ティーダもいた。
「アーロンさん!アヤさん!」
息を弾ませて立ち止まり、ふたりを交互に見る。
ユウナの隣りに、ティーダが立った。
「迎えに来てくれたの?」
アヤは、ふたりの笑顔に微笑んだ。
「はい!」
ユウナは頷くと、アーロンに向き直り、両手を高く差し出した。
「アーロンさん」
にこにこと自分を見上げるユウナに、訝し気な顔をする。
「・・・なんだ?」
「抱っこして下さい」
その言葉に、額に指を当て眉間に皺を寄せる。
アヤも驚いて、眼を見開いた。
ティーダは事の成り行きを楽しむように、にやにやと笑っている。
「・・・・おまえ、いくつだ?」
呆れを含んだ、低い声が尋ねる。
「17です。迎えに来ると、いつも抱っこしてくれたじゃないですか」
拗ねた顔で、ユウナは答えた。
そこへ、ティーダが聞こえよがしに囁く。
「ユウナ、アーロンはもう“オッサン”だから。無理なんスよ」
「ぷっ!」
アヤは小さく吹き出した。
アーロンがじろりと睨むと、慌てて横を向く。
だが、笑いを堪えるように肩は震えていた。
アーロンは、にやつくティーダに一瞥をくれると、両手を広げる。
「ユウナ、来い」
憮然とした顔で言えば
「は~~い」
ユウナは、満面の笑みで抱きつく。
アーロンは少し屈み、ユウナの尻の下で指を組んだ。
そのまま、勢い良く持ち上げる。
「きゃあっ!!」
歓声を上げ、アーロンの首にしがみついた。
身体で、ユウナの重みを感じる。
髪からは、甘い香りが漂い
暖かい胸の双丘
仄かに肌に纏う色香
あの頃は、片腕で抱き上げられたな
顔立ちも、背も、大人びて
もう、子供ではないのだな
俺より
ずっと ずっと 強くなった
ティーダが、頭の後ろで手を組んで笑っている。
髪の色も、瞳の色も違うのに
笑った顔は、アイツによく似ている
ブラスカ ジェクト
このふたりの成長を、お前たちと一緒に
喜びたかったーーーー
「ユウナ・・大きくなったなーー」
この旅で
兄のように慈しみ
父のように怒り
想い人のように護った
「アーロンさん・・」
兄のように頼り
父のように敬い
恋しい人のように慕った
「ーー大好き」
その言葉だけで
充分だ
ユウナーーー
.
