45話 千年前の史実
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一日中、スピラの空を飛び回ったが、結局シンには遭遇出来なかった。
水平線の向こうに沈む夕陽を見ながら、シドは大きなため息をつく。
「ハァ~、今日も無駄足だったな」
「仕方ないよ。明日、また探そう」
ボヤくシドの後ろから、リュックが歩きながら労いの声を掛ける。
リュックから少し遅れて、ユウナがブリッジに入って来る。
「シドさん」
「なんでえ、ユウナ」
シドは、ユウナに向き直った。
「今日の探索は、これで終わりにします。それで、ナギ平原に行って下さい」
「ナギ平原?旅行公司にでも泊まるのか?」
首を捻って聞き返すと、ユウナは口ごもりながら、返事をする。
「あ、えっと。みんなじゃなくてーーその、アヤさんとアーロンさんだけ・・」
何故か、もじもじするユウナを見て、シドは
「はぁ~ん、そういうことか」
顎に手を当て、ニヤリとイヤラシイ笑みを浮かべた。
ナギ平原に到着すると、アヤはアーロンの腕を取った。
「アヤ、何処へーー」
それには答えずに、下部にある搭乗口へ向かう。
タラップに足を掛けると、スピーカーからシドの声が響き渡る。
《アヤ!明日は、ゆっくり迎えに来てやるからよ!アーロンさんよぉ、せいぜい頑張れや!!》
「~~~」
シドの言葉に顔を赤くし、アヤは俯いたまま、アーロンを引っ張って飛空挺を降りた。
二人を降ろすと、また飛空挺は上昇し始める。
巻き上がる風が、二人の服と髪をはためかせた。
「ーーアヤ」
「明日・・ジェクトに逢えるわ」
「何故、わかる?」
「忘れたの?明日は・・このナギ平原で、ブラスカがシンを倒した日よ」
アヤは、俯いて言った。
「だから・・抱いて」
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