42話 巨刹の主
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「私も、昨日突然呼ばれて、門衛の監督を命じられたんです」
「ふん、人手不足のようだな」
シェリンダの説明に、さも有りなんと、アーロンは言った。
「はい。ケルク老師は辞任され、キノック老師もシーモア老師も、行方知れずですし・・・
ひどいんです。僧たちがみんなで、責任を押し付けあってるんですよ。
あぁ、もう、エボンはどうなってしまうのでしょう」
顕著になっている寺院離れもあり、老師たちの死も隠しているようだ。
アヤは、変わらないマイカのやり口に、目を伏せる。
「でも、ユウナ様もがんばってらっしゃるんです。私だって、弱音は吐けません!」
「それよっかさ、マイカ総老師に会いたいんだけど。出来る?」
シェリンダを励ましてやりたいが、今はその時間さえ惜しい。
ティーダは、話しを遮った。
「はい、大丈夫だと思います。裁判の間でお待ち下さい」
走り去るシェリンダを、リュックは慌てて呼んだ。
「ちょっと待て~!アルベドの流したデマってナニさ~!!」
「気にするな」
そう言われてもと、怒り冷めやらぬ顔で、アーロンを見る。
「マイカも、ユウナに頼るしかないのだ」
「きっと、ユウナが究極召喚を手に入れたと思っているのよ。
だから、反逆者が教えどおりにシンを倒すとーーね」
アーロンとアヤの言葉にリュックは、しばし考え込む。
「は~そゆことか」
リュックは笑った。
そうまでして、寺院の威厳を保とうとしているマイカが、滑稽に見えたからだ。
ユウナたちが捨てた教えが、彼にとっては、この世の全てなのだ。
「虫がいいにも、程があるわね」
尊厳の欠片もなくなったエボンの総老師に、ルールーも呆れる。
それを聞いたティーダは、ニヤリと笑う。
「んじゃ、説教してやるッスよ」
「うん、行こ!」
ユウナは頷いた。
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