40話 夜明け
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夜は明けはじめていた。
眩いばかりの黄金色を放つ太陽に照らされて、空には光と闇が同居していた。
太陽が昇る東の空は光輝き、エボン・ドームを覆う闇は、薄紫に照らされている。
その空で、シンは静かにティーダを待ちわびていた。
シンの頭部にある無数の黒い目が、忙しなく動きティーダの姿を捜す。
「オヤジーー」
その姿を、ティーダはじっと見つめた。
彼の発する声は、もう人の言葉を奏でない。
それでも、彼は懸命に哭き、愛する息子に語り掛ける。
早く、自分を殺して欲しいと
オヤジーーもう、究極召喚はないんだ
アヤが祈り子になって、ユウナの命を犠牲にして
そんでアンタを、シンから解放したって
今度はアヤがシンになって、また、召喚士が死ぬんだ
そんなの、ユウナの親父さんの願いじゃない
アンタだってイヤだろう?
だってアンタは
親父さんの願いを叶える為に、祈り子になったんだもんな
でも、何とかするから
もう少し、待っててくれよな
スピラの民の恐怖であり、殺戮を繰り返す シン
そのシンが、朝陽の中で、壮大とも幽玄とも見えた。
ティーダの想いが伝わったのか、シンはゆっくりと、体の向きを変えはじめる。
真白に煌めく雲に、その身を隠すように空を飛翔していく。
そのシンとすれ違い、コンチネンタル・サーカスが姿を現した。
すれ違うコンチネンタル・サーカスは、ひどく小さく見えた。
彼らの非力さを 表すように
終
