40話 夜明け
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魔天へ続く階段の下で、ジェクトは立ち止まった。
「最後に・・いっこだけ、いいか?あのよーー」
口籠った後、ジェクトは腕を組んだ。
「わりぃ。やっぱ、やめとくわ」
らしくない遠慮をするジェクトを、アーロンは促す。
「いいから言えよ!!」
「そうか?じゃあ、言っちまうぞ。息子を頼む」
「ーー!」
真剣な彼の声音に、アーロンは息を呑んだ。
「ザナルカンドの、アイツを頼む。アイツーー泣き虫だからな。
誰かがついててやんねえと、心配で心配でよ。だからよ・・頼むわ」
振り向いたジェクトの瞳には、息子への想いが溢れていた。
アーロンは困惑する。
「しかし、ザナルカンドなんて。どうやって行けばーー」
「ハハッ!!なんでえ、なっさけねえなあ!!
それこそ、おめぇの言う『無限の可能性』ってヤツで、何とかしてみろよ!!」
いつもの口調に戻ったジェクトにつられ、アーロンも
「ーーああっ!!やってやろうじゃないか!!」
「それと、あの泉に置いてきたスフィア。
いつか、そんな時が来ちまったら、見せてやってくれ」
「ああーーあんたの息子は、俺が護る。死んでも、護ってやる。約束しよう!!」
ジェクトは微笑んだ。
「すまねえな、アーロン。おめぇはカタブツ野郎だがーーそういうとこ、キライじゃなかったぜ」
「こういうことだ」
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