40話 夜明け
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魔天を出ると、待っていたティーダを、アーロンは呼んだ。
「ティーダ、話がある。アヤ、先に行ってくれ」
「ーーはい」
不安気な顔でアーロンを見たが、ユウナたちを追って歩き出した。
その後ろ姿が見えなくなると、ティーダに近づいた。
「なんだよ」
聞き返すティーダに、アーロンは口を開く。
もう、言わねばなるまい。
「そろそろ、はっきりさせておこう」
「・・・そっか。やっぱ、あんたもーー」
その言葉に、アーロンは頷いた。
「あぁ・・俺も、死人だ」
ティーダは落ち着いていた。
「もっと、驚くと思ったが?」
「なんか、そんな気してたんだ。ユウナレスカに、やられたんだろ?」
魔天の間で見えた幻影
「ブラスカがシンと戦い、命を落とした後で」
アーロンを静かに見つめる。
「納得出来なかったんだよ。彼奴らの
そう告白する彼は、十年前に戻った気がした。
今より、わずかに高い声。
髪も、傷も、俺の知らないアーロン。
「何とか一命を取り留めて、ガガゼト山を這い降りたがーーベベルの手前で、力尽きてな。
その時、出逢ったのがキマリだ。
ユウナを任せて、俺は――死んだ。
それ以来、異界にも行かず、こうしてさ迷っている」
「アヤは、そのことーー」
祈り子の間へ続く扉を見る。
「・・感づいているかもしれん」
「アーロンーー」
ティーダに視線を戻すと
「そんな顔をするな。こういう身体で、得したこともある。
シンに乗って、お前のザナルカンドにも行けたしな」
「そんでーーずっと、俺のこと見守ってくれたのか」
故郷を離れ、恋人も置いて
たったーーー独りで
そう思ったら、腹が立ってきた。
「どうして、どうしてそこまでするんだよ。あんた!!」
アヤに淋しい思いをさせて。
オヤジを待っていた、母さんと一緒だ。
「・・・見せてやろう。俺の記憶だ」
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