40話 夜明け
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ユウナレスカの前方を阻み、立ち塞がった。
それを蹴散らすかのごとく、ユウナレスカは攻撃を開始する。
顔の周りでうねる大蛇が、音を立てて床へ潜る。
「なんだっ!?」
ワッカが辺りを見渡そうとした時、床を突き破り、大蛇が彼を狙う。
「おわぁっっ!!」
「ワッーーうわあっ!!」
蛇の顔のしゃれこうベは、生きているかのごとく襲いかかる。
「はああっっ!!」
不意をつかれて尻餅をついたワッカの前に、キマリが走り込む。
ロンギヌスを振り上げるが、わずかに掠めただけで、大蛇はまた床に消えた。
ワッカの元へ駆けつけようとした、ティーダの足下の床からも現れた。
「このっ!!」
ティーダは、フラタ二ティで払いのける。
「きゃあっ!!」
もう一匹、ユウナの真近に出現した。
「ユウナ!!」
アヤがユウナを庇い、背中に攻撃を喰らう。
「アヤ!!」
「アヤさん!」
転がる身体に、激痛が走る。
だが、すぐに痛みを堪えて立ち上がる。
床に潜った大蛇は四匹。あと一匹!
「っ!!」
ルールーの足下の床が壊れ、欠片が飛び散る。
ドレスの裾が跳ねる程の距離に、ルールーは黒魔法を放てない。
「ふんっっ!!」
アーロンの太刀、正宗が大蛇が斬り落とした。
斬り落とされた先端は、のた打ちまわりながら、幻光虫へと還っていく。
「ルールー!距離を置け!魔法でヤツの動きを止めろ!」
背なにルールーを庇いつつ、アーロンは肩ごしに指示を出す。
「はい!!」
「リュック!ユウナを護れ!!」
離れているリュックは、アーロンの指示に大きく頷いた。
「うん!!」
ユウナの元へ走ると、アヤの代わりにユウナの前に立つ。
「ワッカ!アヤ!ヤツの上体を狙え!!」
「はい!」
アヤは、リュックにユウナを託すと、ワッカの元へ走る。
「わかりました!!」
ワッカの返事が終わらぬ内に、アーロンは先陣を切ってユウナレスカに向かって走る。
「アーロン!!気をつけて!!」
背なに掛けられたアヤの声に、唇の片端が上がった。
「キマリ!ティーダ!!接近戦だ!この、うねりを斬れ!!!!」
二人に並ぶと、アーロンは太刀を構え直す。
「承知!!」
「了解ッス!!」
二人の返答に、アーロンは力の限り叫ぶ。
「ヤツに反撃のスキを与えるなっ!!一気にいくぞっ!!!」
「はいっ!!」
アーロンの闘気に、全員の声が揃うた。
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