36話 過去への旅 邂逅
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「俺は反対です。こんな奴をガ-ドにするなんて!」
「コラァ!こんな奴ってのは、どういう意味だ!!」
後ろの若造が、口を挟んできやがった。
スーパースターの俺様を掴まえて、こんなヤツだと!!
「こんな奴はこんな奴だろう!!」
尚も、喰って掛かってくる若造を睨みつける。
「アーロン、止めないか」
ブラスカは、やんわりと宥めた。
「構わんさ。『アルベド族と結婚したブラスカは、落ちこぼれの召喚士ーーシンを倒せる筈がない』
皆がそう言っている。
誰も、我々には期待していない」
「ブラスカ様・・」
「見返してやろうじゃないか。
『落ちこぼれの召喚士』と『ザナルカンドから来た男』
上官が薦めた縁談を断り『出世の道から外れた僧兵』
そんな連中がシンを倒したら、きっと痛快だぞ」
言ってることが、全くわかんねえんだがーー
何か、しみったれた雰囲気になってきたな。
「いいから、早く出せってんだ!!」
俺が喚くと、ブラスカは楽しそうに笑った。
「ではジェクト。ザナルカンドにたどり着くまで、宜しく頼む」
牢の鍵を開け、やっと外へ出られた。
「おうよ!!でよーーなんか、食いもんねえか?」
昨日の朝、喰ったきり、何も口にしていないことを思い出した。
最大級の鳴き声で空腹を主張する胃袋を、俺は押さえた。
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