34話 恋慕文
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
山頂にたどり着くと、沈みゆく夕陽の中、かつて繁栄した都市の残骸が、哀しくも艶やかに浮かび上がっていた。
遺跡は静かに、無表情にティーダを出迎える。
ティーダは、夕陽の眩しさに、思わず目を細めた。
千年前に滅んだ都市
この眼で 確かめたいと思っていた街
ユウナの旅の 目的地
横に並ぶ、ユウナを見やる。
ユウナの鳶色の髪が、夕陽を浴びて柔らかく光を放っている。
山頂の風は、遙か彼方を流れる雲と違い、思いがけず緩やかで。
ユウナの髪を、優しく揺らしていた。
遺跡を見つめる瞳は、夕凪の海のように穏やかで。
自分の終末を迎える場を眼にしても、彼女の覚悟には、さざ波すらたっていない。
あの遺跡の向こうで、ユウナの命運が尽きる。
この遺跡が、俺のいたザナルカンドであろうがなかろうが。
ここが 俺の物語の 最終章なのかもしれない
それは 抗えない運命なのだろう
でもユウナは 自分でその運命を 選んだんだ。
みんなの為に
いろんな想いが 浮かんでは消えていった
言葉にならずに 通りすぎていった
.
