33話 真実
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目の前が真っ白になって 頭もぼうっとして
気がついたら、倒れていた。
どのくらい、そうしていたんだろう。
閉じた瞼の裏に、チラチラと青白い光が映った。
何かが、俺の周りを漂っているのか…
なんだ・・?
見たことある・・
あぁーー
ゲンコウチュウ?
そうだ 幻光虫だ
異界で、アーロンの周りに飛び交ってた
なんで・・そんなモノ・・・
ふらつきながら立ち上がり、周りを見渡した。
街が見える。
煌々と灯りが点り、明るい。なのにーー
何故か 暗い
そして、見覚えのある船
「俺んち!?」
思わず出た自分の声に、ティーダは驚く。
ゆっくりそちらに歩を進めれば、見覚えのあるデッキが見えてくる。
アーロンが、独りで酒を呑んでいた。
でも、月がない
ティーダは、扉の前まで来ると、立ち止まった。
「ここはザナルカンドなのか?俺、帰って来れたのか!?」
家の中に入る前に、デッキに上がってみる。
空も、街も、どこか変だ。
街から、人だけが忽然と消えたらーーこんな感じなのだろうか。
生きていることを、感じない。
ティーダは軽く身震いしたあと、デッキから降りた。
躊躇いがちに扉に手を掛け、ゆっくり押す。
扉はすんなり開いた。
家の中は、『あの日』出掛けた時のままだった。
リビングの中央にあるテーブルに近づく。
そこから、暗い海と街の灯りをぐるりと望める横長の窓に目をやる。
右から左へ、首を動かした。
その左目に端に、青白い光が映った。
「お帰り」
部屋の隅から、声がした。
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