33話 真実
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「はああああっっ!!」
キマリが走り出した。
シーモアは少しも動じず、幻光使役を操りサンダラを放つ。
行く手を阻むように、キマリの足元に続けざまに
「キマリ!」
リュックが叫んだ。
更に魔法を放とうとするシーモアを見て、アヤが青ざめる。
「フレア?キマリ、危ないっ!」
アヤの声に、ユウナはロッドを高く掲げた。
シーモアがフレアを放つと、痛みを感じる程の眩い閃光に辺りは覆われた。
あまりの眩しさに、皆は目を閉じる。
やがて光がおさまり、アヤがキマリの安否を確認する。
「キマリ!」
キマリの頭上に、庇うように召喚獣が羽ばたいていた。
その召喚獣は、全身を硬い鱗で覆われていた。
鋭い爪と、剣が折り重なったような翼。
ユウナがベベル寺院で授かった、竜型の召喚獣、バハムート。
バハムートは、地響きを立て、地面に着地する。
揺れる地面に、キマリは後退した。
「キマリ、ユウナに任せましょう」
黙って頷いたキマリに、皆はユウナの邪魔にならないよう、更に後退した。
ユウナは、バハムートの斜め後ろに立つと、ロッドを振り下ろす。
バハムートの力で、ユウナの魔力が増幅され、一気に放出された。
放ったのは、シーモアより強力な『メガ・フレア』
ナギ平原で、魔力を上げた成果だ。
そのメガ・フレアをまともに受け、シーモアは悔しさに喘ぎながら、幻光虫へ変わっていった。
「もう、邪魔すんなよ!」
ティーダが叫ぶと、ユウナはそのまま、シーモアの消えた空間を見つめていた。
「私の力で『シンになる』ーー」
反芻するユウナに、近づいて来たアーロンは、厳しい表情で言った。
「
それが聴こえないのか、ユウナは逡巡しながら続けた。
「彼が『シンになれば』、ジェクトさんが救われるーー?」
そう言いながらティーダ視線を移すと、彼は苦し気に眼を伏せる。
「行くぞ」
この話題を避けるように、アーロンは歩き出す。
その背を、ユウナは懸命に引き留めた。
「何か知ってるなら、教えて下さい!」
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