33話 真実
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
新たな シン?
コトバの意味が わからなかった
だって、シンはーーシンでしょう?
倒しても 倒しても 甦る。
チャップを、私やワッカの両親を殺した
ーーシンーー
「何を言ってるの?」
ルールーが、怪訝な顔で訊ねる。
が、シーモアは構わずユウナに語り続ける。
「私と伴に、来るがいい」
そして、敵意を剥き出しにしているティーダに
「私が新たなシンに『なれば』、おまえの父も救われるのだ」
シンと云う虚構の中で 弧独と戦っているジェクト
抗えぬシンの本能に蹂躙され
逃れられぬ世界の 破壊と殺戮を繰り返す 自分
村を 街を ヒトを スピラを壊す自分
どんな思いでいるのだろう
それを
オヤジのことを何も知らないてめえが
救うだなんて!!
「簡単に死ぬとか言いやがって!! おまえに何がわかるってんだ!!!」
ティーダを嘲笑い、シーモアの駆が宙に浮くと、光に包まれる。
「ベベルの時のような姿になる気か!?気をつけろ!!」
アーロンの叱咤に、固まっていた皆は、四散した。
「アヤ!」
「はい!」
アヤはアルテマを唱える。
辺りが闇に包まれ、七色の光がシーモアを縛り付ける。
だが、閃光が消えた後も、シーモアの笑みが消えることはなかった。
「くっ!ダメージが、小さい!」
シーモアの防御が大きく、思うようにダメージが与えられない。
アヤの焦りを、シーモアは嘲ける。
「哀れなものだな。だが、その絶望も此処で消える。全ての嘆きを、断ち切ってやろう」
キマリは、シーモアの前に立つ。
「キマリはおまえを許さない!ロンゾの怒りが宿った槍で、打ち滅ぼす!!」
「スピラの悲しみを、癒やしたくはないのか。
滅びの力に身を委ねれば、安らかに眠れるのだ」
銀色の鉄皮面の中で、声が響いた。
シーモアは、自分が救いの手を差し伸べていることを、一向に理解しないキマリに嫌悪を示す。
ユウナは、シーモアの独り善がりの想いをキッパリ切り捨てる。
「あなたは、逃げているだけです!」
だが、幻光虫から造り出した異体を使役し、自らをも姿を変えたシーモアに、もう言葉は届かない。
.
