30話 聖なる泉
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
肩を震わせるユウナを、ティーダは見つめた。
髪から流れ落ちる雫石がーー
長い睫が揺れて、頬を伝い落ちる涙がーー
ひらひらと、舞い上がる幻光虫と
空に浮かぶ、月の光りに照らされ
真珠の光沢にも見紛う 輝きを放つ
戦慄く赤い唇がーー
叶わぬ夢に泣いていた
悲しみを耐えるキミの姿が 誰よりも 愛しい
「ユウナ・・」
肩を抱かれ 名を囁かれて 顔を上げる。
目の前には 慈しみに満ちた瞳が自分を見つめていた。
包み込むように 空色の瞳が近づいて
柔らかな唇が ふわりと触れた。
触れた唇の温もりに 凍てついた心が涙になって 融けていく
私の中の キミを想う気持ちと
キミの中の 私を想う気持ちが 唇で交差する
抱き寄せられ 深くなる口づけ
キミの想いに 何もかもが充たされて
身体がふわりと舞い上がる
この想いを祝うて 水面から
月夜に瞬く 星々のかけらのように
ふたりで 光りの波を漂い
指を絡め合う
永遠に 離れることのないように
恋なんて 出来ないって思ってた
恋なんか しちゃいけないって思ってた
でも私たちは出逢い 恋をした
いま この時だけは 夢みることを許して欲しい
たわいもないお喋り
手を繋いで歩く 夕暮れの浜辺
些細なことで口喧嘩をして
すぐ 仲直り
別れ際に交わす 口づけ
明日 また合う約束
いつか ふたりで描く 未来
ほんのひとときの
泡沫のような夢でも
月が
優しく見つめていた
.
