30話 聖なる泉
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泉に映る月の上に、ユウナは横たわる。
そのまま泉に身体を預け、ゆらりゆらりと、水面を漂う。
「・・旅・・やめたら、何しようかな・・・」
ユウナの呟きに、ティーダは考えを巡らせる。
「ん~、ザナルカンド、ザナルカンド行こう!」
「えーー」
思わぬ提案に、ユウナは小さく驚きの声を上げる。
「スピラのじゃなくて、俺んち」
「あぁ・・」
慌てて否定する彼に、ほっとした顔をした。
「ほら、あの飛空挺借りてさ。みんなを連れてこう!で、俺んちで、パーッとやるんだ!」
泉の中を歩きながら、二人は互いの距離を縮める。
「私、ブリッツ観たいな」
「あぁ!」
「キミの、ザナルカンド・エイブスだよ!」
ユウナは頬を紅潮させ、眼を輝かせる。
「真夜中のスタジアムで、みんなで応援するんだ。喉、嗄れるくらい、思いっきり叫んで騒いでみたい」
興奮するユウナに、ティーダは喜びを全身で表す。
「うん!了解っス!」
「ねえ!試合、終わったら?」
「うん?そりゃ、遊びに行くさ」
「真夜中なのに?」
目を丸くして驚くユウナに、ティーダは笑う。
「アハッ!大丈夫!ザナルカンドは眠らない!」
月を見上げ、ザナルカンドに浮かぶ月を、その空に想い描く。
「夜明け前に、海を見に行こう。街の灯がひとつずつきえて。星もきえて。変わりに、水平線が、パーッと明るくなって。
バラ色っていうのかな。空も、街も、全部染まる」
眠らない街に、つかの間の夜が訪れる
星の明かりも 月の明かりも 街の灯りもない夜
その夜が、ゆっくりと白んでいく
空には、薄紅色に薄紫 薄い緑の色も見えはじめる
流れてきた雲は、朝陽に照らされ、黄金色に見紛うばかりに、白く輝く
やがて、眠る街も 静かに彩られていく
「きれいなんだ。すごく。ユウナにも、見せたい」
まだ、空を仰ぎ見ているティーダの背中に、すがるようにユウナのか細い声が届く。
「行きたいな・・」
「連れてくって!一緒に行こうよ!」
目一杯はしゃいだ声で振り返れば、ユウナは大粒の涙を、落とした。
「ユーー」
その涙に、ティーダは言葉を失う。
「出来ないよ・・出来ないんだよ・・行けないよーー」
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