29話 対峙
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キマリと共に、ティーダはシーモアと対峙した。
呆れたようにキマリは首を振ったが、どことなく嬉しそうに見えた。
「そうかーーお前たちも、死の安息がほしいか」
舞い戻って来たティーダに、シーモアは笑う。
「アヤ!」
「アヤさん!」
リュックとユウナが、膝をついてうなだれているアヤに駆け寄った。
シーモアは虫螻を見るような目で、それを見る。
「その女は、昔、己の罪を受け入れられず、私に救いを求めた。
しかし、私が自分と同じ闇を抱いている事に気づき、嫌悪した。
挙句、自分の過去をその男に知られる事を怖れ、覚悟を棄てた。
おまえの覚悟など、所詮まやかし。
まやかしの覚悟で、ユウナ殿を守れる筈はない」
「ゴチャゴチャうるせえんだよ!!」
滑らかなシーモアの饒舌を、ティーダが遮った。
「アヤとてめえの間に何があったかなんて、そんな事はどうでもいい!!
アヤはユウナのガードで、俺たちの仲間だ!!」
アヤを庇い、ティーダは前へ出る。
「そうだよ!わけわかんない事言ってんじゃないよ!」
リュックは、鍵状の武器がついたグラブで、握り拳を顔の前で作る。
ワッカは、いつでも攻撃出来るように構えた。
「アヤさん、俺に言いましたよね。
何のために生きているのか、見せてくれって。
だから、今度はアヤさんが俺に見せてくれ。
今、何をする為に、ここにいるのか」
ワッカの言葉に、アヤは顔を上げる。
「アヤ。おまえは、ユウナのガードだろう」
キマリも、槍を構え直す。
「アヤさん、私を守って下さい!父さんを守ったように!」
「アヤさん、一緒に戦いましょう」
ルールーも、シーモアと対峙する。
「闇など、誰の心にも巣くっている」
アーロンは、闇の底にいるアヤに静かに語りかける。
「問うベきは、それに呑まれるか、否か。
アヤ。ジェクトの想いを、無駄にしないでくれ。
ブラスカのナギ節を、意味のないものにしないでくれ」
アーロンは、アヤに手を差し伸べる。
「倶に、戦って欲しい」
闇の中に 光りが
陽のように 暖かな光り
『アヤーーどうした?らしくねえぜ』
紅い瞳が、ニヤリと笑う
『ユウナを守っておくれ。アヤーー』
穏やかな瞳が、語りかける
『おっさんではない。アーロンだ』
『俺だって、ぼうずじゃない!ティーダ!』
ーー太陽が
この光りに、あなたもーー
見上げれば、傷痕のついた片目が、自分を見ている。
全てを悟るこの眼には、もう偽れない
「・・はいっ」
アヤは、アーロンの手を取った。
それを見たティーダがニヤリと笑い、先陣をきってシーモアに攻撃を仕掛ける。
「よっしゃああっっ!!いくぜえっ!!」
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