4話 青天
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勢いこんで中へ入ったもののーーいきなり心細くなった。
試練の間を抜けようとすると、ワッカが追いついて来た。
「おい!なに熱くなってんだ?」
ティーダの肩を掴み、引きとめる。
「ここは召喚士と従召喚士、そしてガード以外立入禁止だ。掟だから、よく覚えとけ」
「あんたはいいのか?」
「俺はガードだからな。ブリッツを一度やめてからなったんだ。今は、兼任だがな」
「ガードって?」
ワッカはやれやれと、肩をすくめた。
「召喚士は、スピラ中の寺院で祈りを捧げるための旅に出るんだ。
ガードってのは、その護衛だ。今、この奥にいるガードはーー」
控えの間へと続く通路を進みながら、ワッカは説明してくれた。
ろうそくが灯された、丸い部屋に入った。
階段の両脇に、ずいぶん綺麗な女の人と獣人ーーなのだろうか、雄々しい姿があった。
「ひとりはす~ぐ怒るし、もうひとりは何考えてるかわからん。ここまで来ちまったらしゃ-ない、行くぞ」
頭を抱えながらも、2人の前に進んだ。
「なんであんたが来るわけ?私たちだけじゃ不安だった?」
さも、心外だと言わんばかりだ。
「いやーその、つい・・」
怒った顔で近づいてくる彼女を見て
「ルール-だ、隣はキマリ」
ワッカが名前を教えてくれた。
「ショウカンシは大丈夫なのか?」
「あんた、誰?」
声をかけてきたティーダに、怪訝な顔をした。
奥の扉が、ゆっくり開きだした。
ハッとして、全員が注目する。
開ききった扉から、誰か出てきた。
逆光に、華奢なシルエットが浮かぶ。
ワケがわからず立ち尽くしていると、そのシルエットが階段の上からよろめいた。
キマリとおしえられた獣人が駆け寄り、体を支えた。
よろめきながらも、しっかり立ち上がったその人物は、はっきりと宣言した。
「出来ました。私、召喚士になれました」
自分とかわらぬ歳であろう少女の、空と海の彩りを映し出した瞳に、ティーダは魅とれた。
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