28話 懐かしの場所
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ここに出たのなら、都合がいいわ」
アヤは中庭から、更に奥に向かって歩き出した。
「アヤさん!どこいくんですか!?」
「そうっスよ!ここを出た方がいいって!」
アヤは振り向くと、軽くため息をつく。
「あなた達、丸腰で戦えるの?」
「あーー」
ワッカとティーダは、顔を見合わせた。
「取り返しに行くわよ」
そう言うと、また歩き出す。
「得物がなければ、ユウナを護るどころか自分の身すら守れんだろう。行くぞ」
アーロンがアヤに着いて歩き出すと、皆も後に続いた。
歩きながらユウナな不思議な顔をする。
「アーロンさん、キノック老師に、刀を取り上げられたんじゃ・・」
「ああーーこれか?」
自分を見上げるユウナに、アーロンは懐刀を見せる。
「何で持ってるの~?あいつら、あたしのアイテムまで取り上げたのに~!!」
リュックの抗議を、鼻で笑う。
「目につく得物しか、取り上げんからだ。ああいう時は、服の中も確認するのが常套だ。弛んでいるな、彼奴」
「よかったわね、アーロンが僧兵長じゃなくて」
前を歩くアヤの言葉に、ワッカとティーダは、何度も頷いた。
庭を抜け、また建物の中へ入った。
人気がない、ひんやりとした薄暗い通路を歩く。
「この先を曲がった所に、武器庫があるの。
押収した機械はそこに運ばれるから、みんなの武器もそこにある筈よ」
そう言いながら角を曲がった
アヤは、前方を見据えたまま立ち止まった。
「どうした?アヤ」
不審に思ったアーロンが、声をかける。
「ルチルーー」
扉の前に、チョコボ騎兵隊隊長のルチルが、剣を携えて立っていた。
「アヤ様。お待ちしてました」
アヤが後ろ手を差し出すと、アーロンはその手に小太刀をのせた。
「ルチル」
一歩、前へ出る。
「そこをどいて。さもないと」
アヤは胸の前で、小太刀を抜こうとする。その時ーー
「たいちょ~、こっちはおっけ~です!」
エルマはアヤに気づくと、破顔した。
「アヤ様~!!」
振り返ったアヤの目に、たった今歩いて来た通路の向こう側から、手を振るエルマが映った。
「アヤ様、見張りは眠らせておきました」
「えっ?」
ルチルが指差す先に、伸びている僧兵がいた。
走り寄って来たエルマが、ユウナ達に笑顔で告げる。
「寺院からの脱出路は、確保しました。早く皆さんの武器を」
アヤは驚いて、ルチルとエルマを見た。ルチルは頷いた。
.
