26話 コンチネンタル・サーカス
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連行されるアヤを悔しげに見送ると、ワッカはキノックに噛み付いた。
「アヤさんに、何する気だよ!」
キノックはワッカを無視し、アーロンに話し掛けた。
「手荒な真似はせんさ、お前の愛している女だ。だが、アヤの方はどうかな」
その言葉に、リュックはカッとなって言い返す。
「何、言ってんのよ!アヤだって、おっちゃんのことが好きに決まってんじゃない!
あたし、アヤに会ってまだ日は浅いけどーーでも、アヤの気持ちわかるもん!!
アヤはあんたなんかより、ずーっとずーっと、おっちゃんのことが好きなんだから!!」
まくしたてるリュックに、キノックは鼻で笑う。
「ふん!それはどうかな。お前が行方知れずだった頃は、シーモアの奴と随分親密のようだったがな。
そうそう、討伐隊の若い男とも、噂になっていたな」
キノックの卑しい笑みに動じることなく、アーロンは静かに口を開いた。
「ーー俺は、あいつが幸せになれるのなら、相手が誰であろうと構わん。例え、お前でもな」
少しも動揺を見せない態度に、キノックは忌々しそうに顔を背けた。
「連れて行け!!」
僧兵に急き立てられて、控えの間を後にした。
部屋を出る時、リュックの頭をゴツゴツした大きな手が、クシャリと撫でた。
自分を見下ろす、その主の優しい瞳に、リュックは泣きそうになった。
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