26話 コンチネンタル・サーカス
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リュックが熾した閃光に、僧兵たちが怯んだ。
その隙に階段を下り、聖なる塔から延びている三本の通路の内の一本を、アヤを先頭に走った。
「何だったんだ?いまの?」
走りながら、ワッカが投げつけた物を訊くと
「アルベド印の閃光弾!」
リュックは自慢げに言った。
「何だよ、それ?」
益々、訳がわからないと言った顔をする。
その時、ワッカの後ろから、喚き声が聞こえた。
「離せ!降ろせって、キマリ!シーモアをぶっ倒してやる!」
ティーダはシーモアに斬りかかろうとした所を、キマリに抱え上げられていた。
そのまま走り出したキマリの肩の上で、ティーダは足をばたつかせて暴れている。
キマリはそれを抑えつけた。
「降ろさない!ユウナは逃げろと言った」
「あの子と合流するのが先!」
ルール-は、ティーダに一瞥をくれた後に叫んだ。
その時、先頭を走っているアヤが、待ち構えている僧兵に気づく。
「アーロン!前!」
アーロンは前方を睨みつける。
「切り抜けるぞ!!」
アーロンがアヤを追い越し、僧兵に斬りつけると、皆も後に続いた。
追っ手を振り切ると、リュックは走ることをやめ、肩で息をしながら歩き出す。
「ユウナん、どこ行ったんだろ~?」
息も絶え絶えに、ユウナの身を案じる。
隣にいるキマリは、息一つ乱さずに言う。
「ベベル宮は寺院。ユウナが目指す場所はひとつ!」
「『祈り子の部屋』か!!」
やっと、肩から降ろされたティーダが、キマリの顔を見て叫ぶ。キマリは頷いた。
「でもここ、どこだよ?」
僧兵をなぎ倒しながら、アヤを見失わないことに精一杯だったワッカは、辺りを見渡した。
後ろを気にしながら、アーロンが口を開く。
「ここは、聖なる塔の裏側だ。
確かこの辺りに、老師しか利用出来ない通路がある筈だ」
「案内するわ」
アーロンの言葉に、アヤが先に立ち、休む暇もなく歩き出した。
寺院の中に入ると、複雑に入り組んだ通路が待っていた。
アヤは迷わずに進む。
初めて見る寺院の内部を、ワッカは珍しそうに眺めていた。
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