26話 コンチネンタル・サーカス
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アヤが、窓の外を見ながら答える。
「エボン守護獣、エフレイユ。聖ベベル宮を防衛する、最強の聖獣よ」
飛空挺と並行して、巨大な龍が飛んでいた。
長い爪と、頭から首にかけて見る者を威圧するツノ。
それとは正反対の、薄紫の煌びやかな羽で優雅に空を舞う様は、聖獣の名に相応しく、見る者を魅了した。
「ふっ、最大級の歓迎だ」
楽しげに、アーロンは笑う。
「んじゃ、ベベルは近いってことだな!」
ティーダが興奮を隠せないでいる。
その時、スピーカーからシドの声が、けたたましく鳴り響く。
「リュック、聞こえるか!これからあのデカブツと、いっ戦交えるぞ!
おめぇらは甲板に出て、あんにゃろうを迎え撃て!いいな!」
シドの命令に、リュックは呆れる。
「ま~た、勝手に決めちゃって・・」
「高い船賃だな」
アーロンの言葉に、ティーダは目を見張る。
「何だ?」
自分を見つめるティーダを、アーロンは睨みつけた。
「あ、いや・・アーロンも、冗談とか言うんだなと思って・・」
「・・・」
アーロンは、何も言わずに踵を返すと、昇降リフトへ歩いて行った。
リフトで上へ上がると、アーロンはルールー、ワッカ、アヤを呼んだ。
「空中戦では、俺たちの攻撃は届かん。お前たち三人が主戦力だ。頼むぞ」
「うっす!」
「はい!」
アヤは無言で頷く。
「ルールー、ミヘン・セッションでシンのコケラと戦った時、ワッカの武器に魔法を合わせてみたの」
「魔法をですか?」
ルールーは、アヤとワッカの顔を見比べる。
「ああ!あれっすか!」
ワッカは思い出して、目を輝かす。
「あれなら、破壊力が上げられるっすね!」
「わかりました。やってみます」
ルールーとワッカとの段取りが終わると、今度はリュックを呼んだ。
「リュック!」
「ん?」
リュックはアヤの前へ走る。
「何?アヤ!」
「シドさんに、頼んで欲しいの」
アヤは、リュックに何やら耳打ちをする。
「わかった!言って来るよ!」
そう言うと、昇降リフトで下へ降りた。
「何をする気だ?」
アーロンの問い掛けに
「あなた達の攻撃が期待出来ないとなると、長引くのは不利だから。
応援を、頼んでおいた方がいいと思って」
この作戦を楽しんでいるかのごとく、アーロンは目を細める。
そして、リュックが戻って来ると、よく響く声で命じた。
「ハッチを開けろ!討って出る!」
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