23話 湖底の大地
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本物の空じゃない、藍色の空の下に、高層ビルの群れが見えた。
華やかな電飾が灯るビル。
ライトアップされるスタジアム。
でもーー
行き交う人の姿も、ざわめきも
人の暖かさがない、寒々しい世界。
「ザナルカンド?ああーーあんたが、思い出してんのか」
ブリッツボールが転がっている。
オヤジが練習の時、使ってたヤツだーー
「もう、ムリだって。あんた、シンなんだろ」
ボールの遥か向こうに、小さくスタジアムが見えた。
視線を移すと、膝を抱える子供がいた。
7才の俺。
小さくて、ひ弱で、いつもピーピー泣いてた。
何で後ろ姿なんだよーー
あぁ・・俺ーー
あんたの前では
拗ねてるか
泣いてるか
どっちかだもんな
ゴメンなーー
「俺、もっと、大きくなったって」
家の扉の前で、オヤジが佇んでいる。
扉を開けても、母さんが居ない事
知ってんのか
「わかったよ。終わらせたいんだよな」
焼けた広い背中が
懐かしかった
「俺が、何とかしてやるからな」
だからーー
ーー泣くなよーー
next おまけ.
