22話 偽りの絆
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大広間まで戻ると、トワメルがグアド族を引き連れて、待ち構えていた。
「あのーー」
ユウナは言いかけたが、トワメルの憎悪の眼差しに、口を噤む。
睨み合う双方の中心に、アーロンが進み出る。
ユウナに代わり、トワメルに要望を告げる。
「申し開きの機会をくれ 」
「他の老師たちへは、私が、報告しておきましょう 」
アーロンの要望は聞かず、結論を出してしまう。
「と、言うと?」
訝しげに聞き返した。
「シーモア様は、エボンの老師である前に、グアドの族長ですから 」
予想通りの展開に、アーロンは顔を曇らす。その言葉に、ティーダは前に出る。
「やるーーって、ことっスか 」
ティーダの発言に、ワッカは目を見張る。
「此処から、無事に帰してしまっては、シーモア様が許しますまい」
憎しみの焔を揺らして、トワメルは言った。
一触即発の状態に、リュックが焦る。
「待ってよ~!ほら、あのスフィアを見れば、わかってくれるよ!」
「これですかな?」
トワメルは、ジスカルが残したスフィアを、粉々に砕いた。
リュックの必死の願いも虚しく、頼みの綱は消え失せた。
証拠が無くては、どう言い訳しようが、此方が圧倒的に不利だ。
「グアドの問題は、グアドが解決します」
その言葉に、キマリが前へ走り、グアド族を薙ぎ払う。
「どけ!!」
それが合図になり、アーロンは怒鳴った。
「走れ!!」
追いすがるグアド族を振り切り、寺院を後にした。
「モタモタするな!こっちだ!」
アーロンを先頭に、氷の参道を走った。
寺院から、グアド族が追って来るのが見えた。
アヤは走りながら、シリンダ-の空の薬侠を道に落とした。
新たに弾を籠めると、立ち止まって、後ろを向いた。
「アヤさん!」
咎めるワッカの声も聞かずに、トリガ-を引く。
アヤの撃った弾は、グアド族の足元に当たった。
氷の道にひび割れが入り、崩れ落ちる。
驚いて、後ろへ飛び退いたグアド族が、何かを喚いていた。
追っての足が止まったことを確かめると、アヤは走り出した。
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