22話 偽りの絆
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映像が消えた後のスフィアを見つめながら、皆は言葉を失った。
そんな中、アヤがポツリと呟いた。
「最後まで、他人任せなのね・・自分の息子なのに・・」
静寂を破り、アーロンが口を開く。
「此処まで
アーロンは足早に部屋を出ようとする。アヤとキマリが後に続く。
「どこへ!?」
ワッカの問いに、返答はなかった。
リュックも部屋を出る。
「シーモアはヤバい!それははっきりしただろ!」
スフィアを見て、予感は確信に変わった。
シーモアは、ユウナを利用しようとしている。
具体的にどうとは、説明出来ないが。
「相手はエボンの老師だぞ!」
ユウナの身より、体面を気にするワッカに、ティーダは苛立つ。
「じゃあ、ワッカはここにいろよ!」
ティーダは捨て台詞を吐いて、アーロンを追った。
「ワッカ、行こう。話を聞いてみよう」
ルール-の説得に、ワッカは頭を抱える。
「どうなっちまってんだよ・・」
それでも何とか部屋を後にし、皆の後に続いた。
奥へ続く階段の下にいた僧官は、キマリに乱暴に突き飛ばされ、オハランドのご聖像の下にうずくまっていた。
キマリが去った階段を、恨みがましく見上げる。
「何という乱暴なーーベベルに報告してやる」
その声を耳にしながら、ティーダは階段を昇った。
階段の上の扉を抜け、控えの間に繋がる通路を走った。
途中に、アーロンとアヤが待っていた。
「キマリが待っている。先に行け」
「うっす」
アーロンの指示に、ティーダは拳を振り上げて、先を急ぐ。
少し後からルール-と、困惑顔のワッカが歩いて来た。
アーロンは、すれ違うワッカに、はっきりと告げる。
「相手の出方次第ではーーやる」
立ち止まったワッカに、更に追い討ちをかける。
「覚悟しておけ」
引きつった笑いを浮かべたワッカは、乾いた声を上げる。
「はははーー頭ん中、真っ白だぜ・・」
うなだれるワッカに、アヤは疾うに覚悟を決め、呟いた。
「老師に非があれば、仕方ない」
ルール-が、黙ってワッカの腕を引いた。
「大丈夫かなーー」
これから自分が取るかもしれない行動を、ワッカは耐えられるだろうかと心配した。
そんな、アヤの決意を知らぬアーロンが答える。
「アイツは、そんなに弱くない」
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