20話 父の願い 友の想い
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眠っているアヤは呼吸を妨げられ、酸素を求めて口を開いた。
その隙間から、アーロンはゆっくり舌を差し込んだ。
「ん・・」
それを無意識に受け入れるアヤに、逸る気持ちを抑え、アーロンは舌を絡める。
アヤの口内を味わい唇を離せば、銀の糸がふたりを繋いだ。
アーロンの口づけに、アヤがうっすらと眼を開ける。
「・・アーロン」
ぼんやりとした視界に、アーロンの姿が写る。
「・・ごめんなさい」
顔の傷を、震える指で撫でる。
掠れた声で、長い間誰にも打ち明けることが、出来なかった罪を吐露する。
「ーーあの時、私はブラスカが究極召喚を授かる事を願った、
ジェクトに会えなくなるのにーー
ユウナが悲しむことがわかっていたのにーー」
また、涙が頬を濡らす。
「あなたが悲しむことが、わかっていたのにーー」
「アヤ、もういい」
アーロンは横たわるアヤを抱きしめ、首筋に顔を埋める。
「だからーー」
アヤもアーロンを抱きしめた。
「あなたが私の元へ戻って来なかったのも、全部、自分への罰だと思った。
もう私のことは、嫌いなんだと思ってーー」
そのあとは、言葉にならなかった。
アーロンは、唇でアヤの涙を拭った。
「アヤ、俺が弱かったからだ。おまえは何も悪くない。詫びるベきは、俺の方だ」
「ーーアーロン」
「許してくれ、アヤ」
アーロンは、涙が止まらないアヤに、また口づけた。
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