20話 父の願い 友の想い
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
旅行公司の扉を開けると、トワメルが満面の笑みで迎え出た。
「ユウナ様、お迎えに参上致しました。こんなに早くに、お返事をいただけるとは」
白い息を吐きながら挨拶をするトワメルに、ユウナは要件を切り出した。
「あの、ひとつ聞きたい事がーー」
「何なりと」
「私、結婚しても旅を続けたいんです。シーモア老師は、許して下さるでしょうか?」
ユウナは、自分の後ろに控えるガ-ドたちを支えに、静かに戦いを始める。
「それは、もうーーシーモア様も、そのつもりでいらっしゃいます」
トワメルは扉を開けると、寺院へと促す。
「さて、グアドのしきたりがありましてな。皆様はもう少しだけ、ここでお待ち下さい。程なく、迎えを寄越します故」
トワメルとユウナを見送る為、旅行公司の外へ出た。
「行ってきます」
ユウナは皆の顔を見ると、トワメルの後について歩き出す。
数歩あるいたところで、不安げに振り返った。
「あのーー」
アーロンとアヤを、じっと見つめる。
「ガードは、いつでも召喚士の味方だ。好きなようにやってみろ」
ユウナの不安を、アーロンは力強くも、優しく払拭する。
アヤも頷いた。
「はい」
ユウナは、アーロンの言葉に後押しされ、シーモアと同じ舞台に立つ為に、寺院へと向かった。
「悪かったな」
アーロンはユウナが立ち去ると、ティーダに詫びた。
突然謝られて、ティーダは訳が分からなかった。
「?」
「おまえの台詞だった」
出番の終わった自分が云う台詞ではなかったと、アーロンは悔やんだ。
そんなことかと、ティーダは笑った。
彼は、ユウナが歩いて行った道を走った。
小さくなったユウナとトワメルを見つけ、名を叫んだ。
「ユウナ!」
手を上げ指笛を吹くと、ユウナが振り返る。指笛を耳にして、ユウナは微笑んだ。
「了解っす!」
ユウナも手を上げて応える。
そのまま、二人の姿が見えなくなるまで見送った。
「なになに~?ふたりだけの合図~?妬けるね~!」
二人のやりとりを見たリュックが、ティーダを冷やかす。
「ウルサいっつ-の」
照れて言い返すティーダとリュックの間に、ルール-が割ってはいる。
「はいはい、迎えが来るまで待機しましょ」
そう言うと、旅行公司の中へ押した。
「アヤさんは、ベッドで休んで下さいね。まだ顔色悪いんですから」
「え、だいじょーー」
ルール-の顔を見て、アヤは言いかけた言葉を飲み込んだ。
ルール-怖い
「はい、休みます」
.
