18話 グアドサラムにて
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「すいませんーー」
シーモアの屋敷に入ったユウナは、人気のないエントランスを見回した。
「トワメルさん?シーモア老師?」
二人の姿を捜して、屋敷の中を歩き廻った。
一階に居ない事を確かめると、ユウナは階段に足を掛ける。
歴代の、グアド族長の肖像画を眺めていたが、先代のジスカルの前で足を止める。
「ジスカル様・・私に何か出来る事、ありますか?」
異界から、迷い出る程の無念を抱えていることが、気になっていた。
あの時拾ったスフィアを見れば、何かわかるかもしれない。
その時、二階の部屋の扉が開く音が聞こえた。
シーモアかと思い、ユウナは慌てて階段を昇る。
「シーモア老師」
しかし、そこに居たのはシーモアではなく、アヤだった。
「アヤさん?」
現れた意外な人物に驚きながらも、アヤが立ち去っていなかった事を、ユウナは喜んだ。
「ユウナ、どうしてここに?」
シーモアが結婚を申し込んでいるユウナに、多少の後ろめたさを感じながら、アヤは訊ねた。
「シーモア老師に、お返事をしに来たんです。あの、シーモア様は?」
「シーモアーー老師なら、マカラーニャ寺院へ行かれたわ」
「え、そうなんですか!?」
急な展開に、ユウナは驚いた。
「どうしよう。お断りしようと思ったのにーー」
「断るの?」
「はい、旅に専念したいんです」
ユウナの言葉に、アヤはホッと息を吐く。
「ユウナもマカラーニャ寺院で、祈り子様に会うんでしょう?その時に返事をすればいいわ」
「そうですね!あの、アヤさん・・?」
不安げな顔で自分を見るユウナに、アヤは微笑んだ。
「やめないわよ。ユウナのガ-ド」
ユウナの顔が、明るくなった。
「ありがとう、アヤさん」
「さぁ、行きましょう」
「はい!」
next あとがき.
