18話 グアドサラムにて
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トワメルは、シーモアを呼びに、二階へ上がって行った。
広間に置かれたテーブルには花が飾られ、回りには歓迎の料理が並べられている。
空腹だったリュックは、早速料理に手をつけた。
天井の中央にあるシャンデリアには、青白い焔が灯されている。
外同様、部屋の中も明るいとは云えなかった。
シャンデアには、大きな振り子が付いていて、ゆっくりと時を刻んでいる。
ティーダは部屋を眺めた後、扉の脇に立っているアーロンに近づいた。
アヤも少し離れて立っている。
「ーー警戒を怠るなよ」
いつもより厳しい顔で、アーロンは告げる。
「何でぇ?エボンの偉い人の家だろ?」
「力を持つと、使わずにはいられない。そういう輩かもしれん」
ティーダに視線を移し、再度警告する。
アーロンの用心深さに、ティーダは呆れた。
「あんたさぁ、エボンの教えとか信じてないのか?」
「俺も、ザナルカンド暮らしが長かったからな」
「あぁーー」
本気とも、冗談ともつかないアーロンの言い訳に、ティーダは呆れた。
ソファーに座るワッカもボヤく。
「メシ、喰わせる為に、俺たちを呼んだわけじゃないよな。
シーモア老師には悪いけど、早く終わってくれねぇかな・・」
部屋の中に目を配りながら、アヤはアーロンに向かって呟いた。
「教えなんか、昔から信じてないくせに」
それを耳にして、アーロンは鼻で笑う。
「ふっーーあんなもの、腹の足しにもならん」
アヤは苦笑いした。
窓際の装飾品をキマリと眺めているユウナは、緊張の面持ちでシーモアを待っている。
扉が開き、トワメルが戻って来た。
「お客人を迎えるのは、楽しいものです。ジスカル様が亡くなって以来、この屋敷は静か過ぎました・・」
部屋の中央を横切り、ユウナの元へ歩いた。
「ジスカル老師の死は、スピラにとって、大きな損失です」
ユウナも、ジスカルの死を悼んだ。
「ジスカル老師って、そんなにすごいのか?」
ティーダが、小声で訊ねる。
「グアド族に、エボンの教えを広めたんだ。全く、惜しい方を亡くした」
「そう、まこと残念です」
ユウナやワッカの態度に、気を良くしたトワメルは、更に続ける。
「しかし、我らには新たな指導者シーモア様がおられる。
シーモア様は、グアドとヒトとの間に生まれたお方。
必ずや、ふたつの種族を結ぶ絆となって下さいます」
トワメルは全員の顔を見渡し、自信を持って言った。
「それだけではありません。シーモア様は、このスピラに生きる全ての者の、未来を照らす光になるでしょうな」
「それ位にしておけ、トワメル。余り持ち上げられると居心地が悪い」
扉が開き、ようやくシーモアが姿を見せた。
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