3話 暗転
夢小説設定
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街の外れにあるこの家は、お互いに極わずかの人にしか教えていなかったから、私の顔が広く知られるようになっても、訪れる人は稀だった。
今日訪れてきた、稀なひとりのこの男は、薦められた縁談を足掛かりに、この2年でめざましい出世をしていた。
本当なら、護衛の3.4人は引き連れていそうな身分なのに、何故だか、ここへ来る時はいつもひとりだった。
「寺院で、妙な噂がたっているのを知っているか」
「噂?」
「伝説のガードがいると『シン』は大人しく進路を変える」
「なに…それ…」
「目撃した者がいるそうだ。現れたシンがおまえを見つけると、なにもせず消え失せたとな」
「…偶然‥です」
「どちらでも構わん。明日から、寺院の警備にまわってもらおう。
いつまでも、帰って来ない男を待っていても、仕方あるまい」
一方的に告げると、帰って行った。
寺院にいくのは気が重かったが、このまま、ここに閉じ籠もっていても、なにもわからない。
あそこで得た真実以外に、まだあるのなら。
いこう、それしかない。
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