17話 幻光の中の真実
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「ちっ!アルベドめ。なんだってんだぁ?」
怒り心頭で、ワッカはぼやく。
「あいつ等、ユウナを襲ってどーする気だ?あっ、試合に負けた腹いせか?
それとも、ミヘンセッション失敗の、腹いせか?」
怒りのままに喋るワッカに、ルールーは落ち着いて答える。
「どうかしら。キマリの知り合いが言ってたでしょ。最近、召喚士が消えるって」
「あぁ、それがアルベドの仕業か!くっそぅアルベドめ。なに考えてやがる」
ワッカは、アルベド族の仕業と、決めてかかっていた。
ユウナの母親がアルベド族だと、ひとり知らないワッカに、周囲は黙り込む。
「そんなの、どうでもいいって」
ティーダが沈黙を破った。
ワッカが、まだ怒りが治まらない顔で、ティーダを見る。
「アルベドのことを、ここで話しても仕方ないだろ。
誰が相手でも、ユウナを護る。それだけッス」
「そりゃあ、そうだけどよ・・」
ガード本来の目的を言われ、ワッカは言い澱む。
ユウナは、さりげなくアルベド族と自分をかばってくれたティーダに、感謝の目を向ける。
そして、声に出さずに、お礼の言葉を言った。
『ありがとう』
気づいたティーダは、笑顔で返事を返した。
その後、無事に幻光河を渡り切り、北岸へとたどり着いた。
岸へ降りると、ユウナはまた、大勢の人々に取り囲まれる。
その様子に、ルールーはため息をついた。
「しばらく、動けそうにないわね」
ワッカは、まだアルベドがいるかもしれないと、目を光らせている。
キマリもそばにいるのを見て、ティーダは人だかりが解けるまで、付近の散策へ出た。
河沿いにそってしばらく歩いていくと、岸に人が倒れている。
「どっかで見たような・・」
顎に手をあてて、遠巻きに考え込んだ。
と、その人物が、ガバッと起き上がる。
「こら!この人でなしー!」
そう叫ぶと、呆気にとられているティーダの前で、身に着けている防具をはずし、背中のファスナーに手を掛ける。
「うーんっ」
そのままファスナーを下ろし、張り付いているウェットスーツを、体をくねらせて剥がすように脱いでいく。
その仕草から、ティーダは目が離せないでいた。
スーツのしたから、健康的な太ももが現れる。
「ふぅ~」
最後にゴーグルをはずし、ティーダに向き直った。
顔を見て、ティーダは嬉しそうに叫んだ。
「リュック!リュックだよな!」
ザナルカンドから、シンによってスピラに運ばれた時に、ティーダを助けたアルベド族の少女だった。
「死ぬかと思った・・」
そう言うと、地面に座り込んだ。
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