17話 幻光の中の真実
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また、静けさが戻った。
ぼんやりと、それぞれの視線の先を見つめている。
その時、シパーフが何かに激突した。
衝撃で体が揺れる。
驚いたシパーフが、鳴き声を上げた。
思わず立ち上がると、アーロンが一喝する。
「座っていろ!」
ユウナが座ろうとすると、シパーフの背後から、ゴーグルを付けた男が近づいていた。
素早い動きでユウナを拘束すると、河の中へ連れ去る。
「アルベドだ!」
ワッカは叫ぶと、ユウナを追って、河へ飛び込んだ。
「ユウナ!」
ティーダもあとに続く。
ふたりが追い掛けると、透明な球体に、ユウナを閉じ込めて潜水する、大型の機械を見つけた。
ワッカは、ティーダに合図をすると、一度浮上した。
水面に顔を出したティーダに
「俺が、ヤツの注意を引きき付ける。その間にユウナを」
「わかった」
大きく息を吸い込むと、河中へ消えた。
再び大型機械に追い付くと、ワッカはティーダから離れて、正面へ回り込む。
機械を攻撃しながら、注意を自分へと向けさせる。
機械は、浮上するとワッカの頭上に、爆雷を撒いた。
ワッカは爆雷をよけ、器用に泳いで爆発を避けた。
ティーダはその隙に、ユウナが閉じ込められている、球体へ近づいていた。
球体の下の部分を、何度も斬りつける。
その衝撃で機械から切り離すと、ユウナの手を取り、浮上する。
ワッカは再度攻撃し、機械を河底へ沈めた。
戦闘用の機械ではないのか、見かけより装甲が弱かったのが幸いした。
ふたりはユウナを連れ、シパーフへ戻った。
「ケガはない?」
「うん、大丈夫」
落ち着いたユウナに、ルールーは、ケガがないか確かめた。皆が、安堵の息をつく。
「二人とも、さすがね」
アヤに褒められて、ティーダとワッカは照れ笑いを浮かべる。
「大丈夫かな~?」
シパーフ使いが、声を掛ける。
その声に、ユウナは慌てて返事をした。
「すいませんでした!もう大丈夫です!」
「ユウナ!」
「あ、はい!」
たった今、危険な目にあったばかりだと云うのに、周りを気づかい無理をするユウナに、アーロンは苛立った。
「アーロンーー」
アヤの咎めるような視線に、アーロンは無言で腰を下ろす。
「シパーフ、出発進行~」
動き出したシパーフに、全員が座った。
「ガード、失格だね」
「アヤさん」
アヤは、目を閉じて座っているアーロンを見て、ユウナに囁いた。
「心配してたのよ、とっても。顔には出さないけど」
その言葉に、笑みが零れる。
「はい、わかってます」
ユウナは10年前に戻ったような、懐かしさを覚えた。
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