17話 幻光の中の真実
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シパーフに乗る為、待合所へ向かった。
「ダメなものは、ダメなのネ~」
シパーフ使いの、ハイペロ族独特の言葉使いが聞こえてくる。
「そこを、何とかお願いしたい」
「あ、ルチル隊長だ。どーしたんスか?」
「この子は、シパーフに乗せられないっていうの」
エルマが答えるが、かなりご立腹のようだ。
「やむを得ん、シパーフは諦めるぞ」
「どうするの?ルチル」
「どこか、徒歩で渡れる浅瀬を捜します。心配しないでください、アヤ様。
道がなければ、切り開けばいいのです」
自分を見つめるアヤに、ルチルはキッパリと言った。
「いくぞ、エルマ」
「はい!」
ルチルはチョコボを連れて、立ち去った。
「道がなければ、切り開けばいい…か」
「ルチル隊長、カッコいいこと言うっスね」
ティーダには、ルチルの言葉が随分印象に残ったようだった。
シパーフの背に設えた狭い座席に乗り込むと、ユウナは懐かしそうに見渡した。
「シパーフ、久しぶりだな」
「あ、乗ったこと有るんだ」
「うん、10年前にキマリとね。覚えてる?」
ユウナは、隣に座るキマリを見て、首を傾げる。
「シパーフが揺れて、ユウナが河へ落ちた。シパーフは、長い鼻でユウナを助けた。
ユウナは喜んで、三回わざと河に飛び込んだ。キマリは、心配した」
「あ・・ごめん」
「ユウナは楽しそうだった。だから、いい」
淡々と語るキマリに
「おてんばだったんだな、ユウナ」
ティーダが笑いを堪えている。
恥ずかしさに真っ赤になるユウナに、アヤが追い討ちを掛ける。
「その位は、序の口だよね」
「ーーそうだな」
何か、思い当たる節があるのか、アーロンとアヤは二人で遠い目をした。
「あ、あのね。私、10年前までベベルに住んでたんだ。父さんがシンを倒してから、ビサイドに移ったの」
「あ、ルールーから聞いたっス」
ユウナは、アーロンとアヤの発言から、ティーダの気を逸らそうと、早口でまくし立てた。
「キマリが、一緒に旅してくれたんだよ」
アーロンは、その発言から目を逸らす。
シパーフは、順調に幻光河を、南から北へと泳いだ。
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