15話 ミヘン・セッション
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「キノック老師」
シーモアの声に、キノックは頷く。
「あぁ、始めてくれ。ふっ、特等席で見物か。老師の役得だな」
全員が固唾を飲んで見守る中、キノックの合図で、コケラを閉じ込めた檻に電撃が放たれる。
だが、複数閉じ込められているコケラは、刺激を受けて悲鳴を上げるどころか活性化した。
互いの細胞を繋ぎ合わせると、一体の魔物と化す。
そのまま檻を突き破ると、司令部のある高台に着地した。
それを見たキノックは、僧兵に護られて奥へと避難していった。
予想外の出来事に、ティーダたちは、急いで高台の先へ移動しようとした。
討伐隊の多数は、小型兵器と下の浜辺に配置されており、ここにはほとんど戦力が残っていないからだ。
「まってくれ!俺も戦わせてくれ!」
「でも、司令部を守るように命令されてんじゃ」
「俺も戦いたいんだ!頼むよ!」
ガッタは食い下がった。
寺院を破門されてまで、討伐隊に志願した意地がある。
ティーダとワッカが、どうしたらいいか顔を見合わせていると、アーロンが口を挟んだ。
「認められたいのならーー」
「え?」
「まず、与えられた任務を黙ってこなしてみろ」
アーロンの言葉に、ガッタは肩を落としてうなだれた。
移動すると、ティーダが激を飛ばす。
「ようし!討伐隊に負けらんないよな!」
ワッカがそれに応える。
「おう!暴れてやるぜ!!」
「キマリ、ルールー、ユウナを頼む。
ユウナ、どんな攻撃をしてくるかわからん。サポートしてくれ」
「はい!」
アーロンとアヤも、ふたりの後を追った。
成功を、信じて疑わない討伐隊の気持ちをよそに、作戦は早くも暗雲が立ち込め始める。
合体したコケラの姿は、巨大ではあったが、どこか滑稽でもあった。
地を這う虫の姿のコケラに、もう一体が反り返った状態で、不自然に繋がっている。
その先にも頭があり、怪しく揺れていた。
それと対峙した四人は、どこから攻めるか戸惑った。
「なんだよこれ!どっから攻撃すりゃいいんだ!」
突然、コケラがティーダに、黄色い液体を頭上から吐きかけた。
「おわっ!」
途端に、立って居られない程気分が悪くなり、膝をつく。
激しい目眩が襲った。
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