14話 理由
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「おおーー」
司令部前に着くと、老師の衣装を纏った男が、にこやかにアーロンに近づく。
「シーモアから聞いたが、本当に会えるとは思わなんだ。久しいな、アーロン。10年ぶりか?」
そう言うと、アーロンを抱きしめた。
不思議そうに見ているティーダに、ルールーは耳打ちする。
「エボンの四老師のひとり、ウェン=キノック老師よ。エボンの僧兵の指揮と、討伐隊の監督が担当ね」
ユウナたちも、当然キノック老師を知っていたが、アーロンと親密だということは知らなかった。
思わず、目を丸くして二人を見ている。
「アヤ、良かったな。アーロンが戻って来て」
ユウナたちの後ろに立っていたアヤを目ざとく見つけ、声を掛ける。
「おまえが老師とはなーー」
さも、意外だと言いたそうなアーロンに、キノックはさして気にもしなかった。
この男が伝説のガードと呼ばれようが、自分は『老師』なのだ。
「この10年、色々あったからな。おまえは、どこで何をしていた?」
「友との約束を果たしていた…まだ、終わってはいない」
「アヤをひとりにしてか?」
それには答えなかった。
「アヤを、寺院の警護に駆り出したそうだな」
「当然だろう。大召喚士ブラスカの、ガードを勤めあげた伝説のガードなのだ。
僧兵たちの手本になってもらわねば、示しがつかん」
キノックは、僅かに怒気を含んだアーロンの声に、意外だと言いたそうだ。
「まぁ確かに若い、然も女には辛い任務だったかもしれんが。私を責めるのは、筋違いというものだ」
言い訳めいた言葉に、アーロンはキノックを問い正す。
「何故だ」
「何故?おまえがそれを言うのか?アーロン」
黙って成り行きを見ていたアヤだったが、自分のことで、険悪な雰囲気になってきたことに動瑶した。
何とかしようと、二人の前に進もうとした所を、キマリの腕が遮った。
「キマリ?」
アヤは、驚いてキマリを見上げる。
アヤだけではなく、ユウナたちもキマリの意図がわからず、黙って見た。
.
