13話 スタンバイ
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街道に設置された検問を引き返すと、旧街道の方角から、グアド族を連れたシーモアが現れた。
シーモアはユウナを見つけると、笑みを浮かべながら近づいて来た。
「またお会い出来ましたね、ユウナ殿」
浮かぬ顔のユウナを見て、眉をひそめる。
「どうされましたか?お困りのようですが」
「実はーー」
ユウナは、シーモアと視線を合わせた後、無言で街道の検問を見た。
シーモアは、全てを察して頷いた。
「成る程」
ユウナを手で制した後、検問に近づいた。
警備兵が、敬礼でシーモアを迎える。
「お待ちしておりました。作戦司令部にご案内致します」
「その前に、頼みがある」
「は、なんでありますか?」
直立不動でお伺いをたてる。
「ユウナ殿とガードの皆さんを、通して欲しいのだが」
「お言葉ですが、シーモア様」
「君に迷惑は掛けない。責任は、全て私が取る」
さっきと同じ事を繰り返そうとする兵士に、シーモアは、微笑みを絶やさず説き伏せた。
「畏まりました、通行を許可します」
「さあ、どうぞ。ユウナ殿」
「あ、ありがとうございます」
シーモアの手際の良さと、影響力にユウナは呆然とした。
そんなユウナを微かに笑いながら、シーモアはキノコ岩街道に姿を消す。
それを、面白くないといった顔で、ティーダは見ていた。
「えっらそうな奴~」
「偉そうじゃなくて、偉いんだ」
ワッカのダメ押しに、さらに面白くなくなった。
「この作戦、どういう作戦なんだろう」
シーモアが現れた事に疑問を覚えたユウナが、独り言のように呟く。
その疑問に、アヤが答えた。
「ミヘン・セッション」
「え?」
全員がアヤに注目する。
アヤは、シーモアが消えた検問を、見据えたまま続けた。
「シンは、コケラがいる場所に現れる。
その習性を利用して、スピラ各地で捕獲されたシンのコケラを一カ所に集め、シンをおびきだすの」
「それで、どうやって倒すんだ?」
「アルベド人との共闘」
「なんだって?!」
ワッカが驚きの声を上げる。
それを、アヤは流した。
「アルベドは、古の機械を復活させたの。
その機械は、召喚獣に負けないくらいの破壊力を生み出すらしいわ」
「らしいと言うことは、まだ試していないんだな」
アーロンの推測にアヤは頷く。
「なんでアヤさんが知ってんすか?」
「私も参加する筈だったの。老師にメンバーから外されたけど」
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