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【たとえそれが 悲しみのはじまりだとしても】
夜が、明けようとしている。
暗い闇は、黄金色の光りで蒼く染まり、月は空にとけ込む。
宵と朝が混ざりあう空の下、貴方は私をそっと抱き寄せた。
その逞しい腕に包まれて、貴方の全てに浸るように、目を閉じて胸の鼓動に耳を寄せる。
「ちっぽけな俺たちがどう抗おうと、世界は何ひとつ、変わらんのかもしれない。
どんなに悲しもうがどんなに苦しもうが、陽の沈まぬ夜はないし、陽が昇らぬ朝はない。
それでも人々の暮らしがそこにある限り、俺は闘おう。今ある命のために」
「うん・・」
厚い胸にうずめていた顔を上げて、昇ってきた太陽を見る。
「いこう」
私たちは歩き出した。
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