ヴィデオン・ジェイラ"月の魔道士"

西暦1200年。

世界には古より、使い魔を連れた魔法使いや魔女が多く暮らす中、このシャルフェ国には魔道士と呼ばれる者がいた。

それは、魔法騎士と同じく国の安全を守るのが仕事だが、魔道士になれるのはごく少数だという。

しかも魔道士の多くは、多彩な魔力を持ち合わせており、使う魔法は闇や光、大地や風など種類は様々。

中でも、月の魔力は極めて珍しく世界に3人居るか居ないかと言われている。


セレネもその1人で、月の魔力を持っており、14歳という最年少の魔道士だ。

更に相棒であるリュナも月の魔力を持った使い魔で、魔力によっても異なるが同じ魔力を持つ使い魔はかなり珍しい。



それと同時に、その魔力や国をも狙う者も居るのも確かで、闇の魔法に手を染めた者はドヴェルグ国へ集まっていると聞く。

ドヴェルグ国は、東にある島で出来た国で、悪の魔法使いが集まる地と知られ、ギビガル"漆黒の獣"と呼ばれる程、野蛮で攻撃的な者が集う所。

魔法というものが存在する限り、光と闇は生まれるが、国の偵察をするのが1番の目的だ。
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