第3章 百鬼をうち払え!
そこから突風が吹いたかと思うと、土蜘蛛を結界に閉じ込め、そこには清明が立っていた。
『……なんじゃお前……わしを結界に閉じ込めたのはお前か!』
「…左様。……まったく……無茶をするな麗蘭」
「……清明……様……」
風に体を押された麗蘭は尻もちを付いたが、直ぐに片足を地に付き、立ち上がる。
『……おのれ!……お前はあの時の陰陽師!』
「…覚えていたか土蜘蛛」
『…忘れる筈がなかろう!………13年前、お前の娘子に呪いをかけようとしたが、お前が見鬼の才とやらを封じてくれたせいで、わしはそやつの霊力を感じ取れなくなってしまった!………苦労して見つけた霊力であったのに……よくも!』
そう。土蜘蛛は麗蘭の霊力を狙っていた。
当時はまだ赤子だったが、大きくなればあやかしを打つ力となる。
それを恐れた土蜘蛛は赤子の麗蘭に呪いをかけようとしていたが、清明が見鬼の才を封じた事で、土蜘蛛は麗蘭の霊力を感じれなくなったのだ。
怒り狂った土蜘蛛は、糸を吐くがその糸は結界に弾き返される。
「……無駄だ。お前のその糸は、嫉妬と欲望の塊。その札には、その薄汚い欲望を弾き返すよう念を込めておいたからな」
『…おのれおのれ!忌々しい陰陽師ごときが!……2人まとめて食ろうてくれる!』
土蜘蛛は尚も結界を破ろうとするのを見た麗蘭は清明の隣に立つと口を開いた。
「……後は私が土蜘蛛を調伏します」
「…無茶をするなと言ったであろうに……」
「……いいえ。私を狙っていたのなら私がその縁で結ばれた糸を断ち切らねばなりません」
「…………そうか。では私はそれを見守るとしよう」
清明は後ろに下り麗蘭の背を見つめた。
翔聖は、清明!と咎めたが、清明は満足そうに微笑みながら、まあ見ていろとだけ言った。
『……なんじゃお前……わしを結界に閉じ込めたのはお前か!』
「…左様。……まったく……無茶をするな麗蘭」
「……清明……様……」
風に体を押された麗蘭は尻もちを付いたが、直ぐに片足を地に付き、立ち上がる。
『……おのれ!……お前はあの時の陰陽師!』
「…覚えていたか土蜘蛛」
『…忘れる筈がなかろう!………13年前、お前の娘子に呪いをかけようとしたが、お前が見鬼の才とやらを封じてくれたせいで、わしはそやつの霊力を感じ取れなくなってしまった!………苦労して見つけた霊力であったのに……よくも!』
そう。土蜘蛛は麗蘭の霊力を狙っていた。
当時はまだ赤子だったが、大きくなればあやかしを打つ力となる。
それを恐れた土蜘蛛は赤子の麗蘭に呪いをかけようとしていたが、清明が見鬼の才を封じた事で、土蜘蛛は麗蘭の霊力を感じれなくなったのだ。
怒り狂った土蜘蛛は、糸を吐くがその糸は結界に弾き返される。
「……無駄だ。お前のその糸は、嫉妬と欲望の塊。その札には、その薄汚い欲望を弾き返すよう念を込めておいたからな」
『…おのれおのれ!忌々しい陰陽師ごときが!……2人まとめて食ろうてくれる!』
土蜘蛛は尚も結界を破ろうとするのを見た麗蘭は清明の隣に立つと口を開いた。
「……後は私が土蜘蛛を調伏します」
「…無茶をするなと言ったであろうに……」
「……いいえ。私を狙っていたのなら私がその縁で結ばれた糸を断ち切らねばなりません」
「…………そうか。では私はそれを見守るとしよう」
清明は後ろに下り麗蘭の背を見つめた。
翔聖は、清明!と咎めたが、清明は満足そうに微笑みながら、まあ見ていろとだけ言った。