第6章 新たな始まり
『…呪いをかけられた杖は魔力が強すぎた。その魔力は逆流し、おそれ山の生態系を変えてしまった。……そして、闇の精霊によってすり替えられた本がエレンの元に渡った』
エレンは、あの時の事をぼんやりと思い出した。
確かにそう言われると、思い当たる事がいくつもあり、それが闇の精霊が仕組んだ事だとするならば、あのようになったのも頷けた。
…と、そこへスフレがこちらに来るのが見えた。
「…ライルが話したのは、本当よ」
「…聞いていたの?」
「…魔女は地獄耳かもね?」
そう悪戯っぽく微笑んだスフレにエレンも微笑み返した。
その後、城の中へと戻り、それぞれにお礼を言ってから、エレンは部屋に行きベッドに雪崩れ込んだ。
………今まで本当に色んな事があった。
最初はシムズ国王が何者かに操られ、何かを狙っているという物がなんなのかを探す所から初め……。
次第にスフレの杖をおそれ山の怪物が守っているのを知り、呪いを解くために旅に出た。
そして次々に襲いかかる怪物たちの攻撃に耐えながら呪いを解いた後でシムズ国王の心身を操っているのがアグムだと分かり、決戦となった。
呪いを解いた後、アグムとシェレーナは消えていったが、きっと仲の良い姉妹に戻っていると思うのは、自分の都合の良い解釈なのだろうか……?
いや。それは恐らく間違ってはいないだろう。
呪いを解かれた二人の魂は寄り添うようにして融合したのだ。
それに、二人はエレンとスフレの胸の中でずっと生き続ける。
たとえそれが、過去の過ちを犯した妹とそれを阻止しようとした姉であっても、仲が良かったのには変わりないのだから……。
エレンは、あの時の事をぼんやりと思い出した。
確かにそう言われると、思い当たる事がいくつもあり、それが闇の精霊が仕組んだ事だとするならば、あのようになったのも頷けた。
…と、そこへスフレがこちらに来るのが見えた。
「…ライルが話したのは、本当よ」
「…聞いていたの?」
「…魔女は地獄耳かもね?」
そう悪戯っぽく微笑んだスフレにエレンも微笑み返した。
その後、城の中へと戻り、それぞれにお礼を言ってから、エレンは部屋に行きベッドに雪崩れ込んだ。
………今まで本当に色んな事があった。
最初はシムズ国王が何者かに操られ、何かを狙っているという物がなんなのかを探す所から初め……。
次第にスフレの杖をおそれ山の怪物が守っているのを知り、呪いを解くために旅に出た。
そして次々に襲いかかる怪物たちの攻撃に耐えながら呪いを解いた後でシムズ国王の心身を操っているのがアグムだと分かり、決戦となった。
呪いを解いた後、アグムとシェレーナは消えていったが、きっと仲の良い姉妹に戻っていると思うのは、自分の都合の良い解釈なのだろうか……?
いや。それは恐らく間違ってはいないだろう。
呪いを解かれた二人の魂は寄り添うようにして融合したのだ。
それに、二人はエレンとスフレの胸の中でずっと生き続ける。
たとえそれが、過去の過ちを犯した妹とそれを阻止しようとした姉であっても、仲が良かったのには変わりないのだから……。