第5章 解かれた呪い
気を引き締めるように、先程の煙に目をやると…。
そこからライルと同じくらいの大きさをしたドラゴンが出てきた。
そのドラゴンは、黒い翼に目が何処にあるか分からないくらい、まるで煙で造られているかのような感じだった。
『あれはドラゴン?』
『…ええ。闇の精霊の僕よ』
『…ま、まさか"闇の魔物"ザーベル!?』
エレンは、伝説の本に書いてあったドラゴンの名を口にした。
このドラゴンは、魔法使いの間で、闇の魔物は闇の精霊と同じくらい危険なものだと知られていた。
『…そうよ。そうなっては、今はザーベルとアグムに集中しましょう!…下手に魔法を使うと、そのままそっくり返されるわ!』
上に向かって高く上昇するライルを追うように、もの凄い速さでザーベルが追ってきた。
『…エレン、しっかり掴まってるのよ!?』
その言葉と共に、風がぶつかり合うような音が聞こえた。
…と、言うのもライルがザーベルの攻撃をかわしているのは何となく肌で感じ取る事が出来たが、ドラゴンの飛ぶ速さについていけず、エレンはずっと目を閉じているしかなかった。
そこからライルと同じくらいの大きさをしたドラゴンが出てきた。
そのドラゴンは、黒い翼に目が何処にあるか分からないくらい、まるで煙で造られているかのような感じだった。
『あれはドラゴン?』
『…ええ。闇の精霊の僕よ』
『…ま、まさか"闇の魔物"ザーベル!?』
エレンは、伝説の本に書いてあったドラゴンの名を口にした。
このドラゴンは、魔法使いの間で、闇の魔物は闇の精霊と同じくらい危険なものだと知られていた。
『…そうよ。そうなっては、今はザーベルとアグムに集中しましょう!…下手に魔法を使うと、そのままそっくり返されるわ!』
上に向かって高く上昇するライルを追うように、もの凄い速さでザーベルが追ってきた。
『…エレン、しっかり掴まってるのよ!?』
その言葉と共に、風がぶつかり合うような音が聞こえた。
…と、言うのもライルがザーベルの攻撃をかわしているのは何となく肌で感じ取る事が出来たが、ドラゴンの飛ぶ速さについていけず、エレンはずっと目を閉じているしかなかった。