第5章 解かれた呪い
敵と程よい距離まで上昇したライルの背から下を見ると、先程の液体が固まりアグム本来の形を留めようとしていた。
「…やりおったな!この小娘っ!」
黒いマントを羽織り、赤黒い目に茶色の肌をしたアグムは目を見開き、怒りに震えた低い声を出した後、手を左右に動かした。
……すると。
アグムの足元から煙が上がり、その中から耳を塞ぎたくなるような甲高い声と共に、見た目は花が大きく成長したものが姿を現した。
それは花というよりは、怪物のような感じの外見をしていて、花びらは付けているものの、花の中心には無数の牙を付けた口から涎を垂らし、茎の部分には鋭いとげがあった。
這いつくように動いたかと思うと、素早くエレン目掛けて襲いかかってきた。
「…エンパー・スーム!」"剣よ、切り裂け"
花の怪物の動きを見極めるように、剣を操るエレン。
しかし、真っ二つに切り裂いたはずの茎はあっという間に元通りになっていく。
「…やりおったな!この小娘っ!」
黒いマントを羽織り、赤黒い目に茶色の肌をしたアグムは目を見開き、怒りに震えた低い声を出した後、手を左右に動かした。
……すると。
アグムの足元から煙が上がり、その中から耳を塞ぎたくなるような甲高い声と共に、見た目は花が大きく成長したものが姿を現した。
それは花というよりは、怪物のような感じの外見をしていて、花びらは付けているものの、花の中心には無数の牙を付けた口から涎を垂らし、茎の部分には鋭いとげがあった。
這いつくように動いたかと思うと、素早くエレン目掛けて襲いかかってきた。
「…エンパー・スーム!」"剣よ、切り裂け"
花の怪物の動きを見極めるように、剣を操るエレン。
しかし、真っ二つに切り裂いたはずの茎はあっという間に元通りになっていく。