第5章 解かれた呪い
「…貴方が怪物にかけた魔法はもう効かないわよ?」
「…ま……まさかお前!?」
「…ええ解いたわ。…だからいくら待っても怪物は出てこない!…そうと分かったのなら、さっさとそこから出てらっしゃい?…シムズ国王を操っているのは、もう知っているのよアグム!!」
「…ふはははは!そこまで知っているとは…私もずいぶん嘗められたものだ!…どうやら私は、本気でお前を倒さねばならないようだな?……だが、その前に、お前には辛い思いをさせてやろう!!」
名を呼ばれた国王は一瞬、ためらうような素振りをしたが、直ぐに城に向かって手を振り上げた。
…と、同時にフィリア王妃に化けたスフレがエレンの前に現れた。
「…な、何をするの!?」
「…ふはは!泣き叫べ!誰も助けには来ないのだからな。さあ、別れの挨拶だ!」
スフレに向かって剣を突き刺そうとしたシムズ国王だったが、もうそこにはスフレの姿はなく、変わりに空気を切り裂いた。
そして、王妃に化けていたスフレはというと…。
少し離れた所でいつものマントをはためかせていた。
「…幻覚か。面白い!……それに魔女だったとは、全く気付かなかった私は、お前達にいいように転がされていた…という訳か……」
怪しげな笑みを浮かばせた国王は勢いよく手を振り上げた。
それはまさしく、魔女が魔法を使う時の仕草だった。
だが、その効力が低い事を知っていたエレンは魔法を使わずにそれを避けてみせた。
「…ま……まさかお前!?」
「…ええ解いたわ。…だからいくら待っても怪物は出てこない!…そうと分かったのなら、さっさとそこから出てらっしゃい?…シムズ国王を操っているのは、もう知っているのよアグム!!」
「…ふはははは!そこまで知っているとは…私もずいぶん嘗められたものだ!…どうやら私は、本気でお前を倒さねばならないようだな?……だが、その前に、お前には辛い思いをさせてやろう!!」
名を呼ばれた国王は一瞬、ためらうような素振りをしたが、直ぐに城に向かって手を振り上げた。
…と、同時にフィリア王妃に化けたスフレがエレンの前に現れた。
「…な、何をするの!?」
「…ふはは!泣き叫べ!誰も助けには来ないのだからな。さあ、別れの挨拶だ!」
スフレに向かって剣を突き刺そうとしたシムズ国王だったが、もうそこにはスフレの姿はなく、変わりに空気を切り裂いた。
そして、王妃に化けていたスフレはというと…。
少し離れた所でいつものマントをはためかせていた。
「…幻覚か。面白い!……それに魔女だったとは、全く気付かなかった私は、お前達にいいように転がされていた…という訳か……」
怪しげな笑みを浮かばせた国王は勢いよく手を振り上げた。
それはまさしく、魔女が魔法を使う時の仕草だった。
だが、その効力が低い事を知っていたエレンは魔法を使わずにそれを避けてみせた。