第5章 解かれた呪い
「…ふはははは!鋭い奴だ!そうさ、さあ行くが良い!私の恐ろしさを見せつけるのだ!!」
エレンの言葉を聞いた国王は本性が現れたように不敵に笑った。
そしてエレンは、急いで城を出て、街の公園へと向かっていた。
ここが街の中心だと教えてくれたのは、今朝こっそりと会いに来てくれたミーシャだった。
それに、目印に公園の砂場に細長い木の枝が一本、そこに立ててあった。
これも、ミーシャがやったのだと、エレンは直ぐに気が付いた。
…と、そこに既に待っていたシェレーナが近付いて来て、エレンが持っていた木に灯していた火だけを宙に浮かべ、それを広げるように手を大きく動かした。
きっと今頃、シムズ国王が居る城からは街の中心から火が燃え広がっているように見えている事だろう。
「…あともう少し経ったら、街全体が火に覆われているようにして下さい」
「…分かったわ。それが終わったら直ぐに城に向かうわね」
「…お願いします」
エレンはシェレーナになるべく明るい笑顔を向けたが、この時…シェレーナが来る頃にはもう、シムズ国王と対戦しているだろうと……直感していた。
駆け足で城に戻ると、エレンと同じ刺繍の入った軍服を着たシムズ国王が居た。
「…良くやった‼もうすぐでここは戦場となるっ‼」
徐々に広がってゆく炎。そしてそれは、街全体を包み込んだ。
「…ふははははは!素晴らしい!素晴らしいぞっ!!さあ、怪物達よ!今こそ闇から解き放たれよっ!!」
火の海となった光景を見たシムズ国王は、空に向かって黒魔術を使い始めた。
エレンの言葉を聞いた国王は本性が現れたように不敵に笑った。
そしてエレンは、急いで城を出て、街の公園へと向かっていた。
ここが街の中心だと教えてくれたのは、今朝こっそりと会いに来てくれたミーシャだった。
それに、目印に公園の砂場に細長い木の枝が一本、そこに立ててあった。
これも、ミーシャがやったのだと、エレンは直ぐに気が付いた。
…と、そこに既に待っていたシェレーナが近付いて来て、エレンが持っていた木に灯していた火だけを宙に浮かべ、それを広げるように手を大きく動かした。
きっと今頃、シムズ国王が居る城からは街の中心から火が燃え広がっているように見えている事だろう。
「…あともう少し経ったら、街全体が火に覆われているようにして下さい」
「…分かったわ。それが終わったら直ぐに城に向かうわね」
「…お願いします」
エレンはシェレーナになるべく明るい笑顔を向けたが、この時…シェレーナが来る頃にはもう、シムズ国王と対戦しているだろうと……直感していた。
駆け足で城に戻ると、エレンと同じ刺繍の入った軍服を着たシムズ国王が居た。
「…良くやった‼もうすぐでここは戦場となるっ‼」
徐々に広がってゆく炎。そしてそれは、街全体を包み込んだ。
「…ふははははは!素晴らしい!素晴らしいぞっ!!さあ、怪物達よ!今こそ闇から解き放たれよっ!!」
火の海となった光景を見たシムズ国王は、空に向かって黒魔術を使い始めた。