第4章 戦いの始まり
「…ああ。誰かと思えば、お前か」
「…陛下。陛下の望みはおそれ山の怪物を操る事……。そうですね?」
これだけは確かめておきたくて、はっきりと言い放ったエレンは、シムズ国王の赤黒い目を真っ直ぐ見つめた。
「…何を言い出すかと思えば、その事とはな。…やはりお前は、他の兵士と比べかなり察しが良い。最早、隠しても無駄か。……良いだろう!お前になら話してやろう。私はまもなく怪物を操る!」
「…そ、それは…。まさか!?」
「…そうだ!明日、私はあの森に向け街から火を放つ!!」
そう話し、勢いよく酒を喉に流し込んだ国王は興奮した様子で、怖いくらいの笑みをエレンに向けた。
予め、最悪の事となるのは想定していたが、いきなり明日、火を放つと知ったエレンは心臓を握りつぶされそうな感覚になった。
「…それにな、ディーグよ。私には騎兵隊も護衛すらいらぬ。…この戦は私とお前だけで十分だ」
「…で、ですが」
「…ええい!何も言うな!予定は明日の夕方、街に火を放つ!話しは以上だ!」
一方的に国王は会話を終わらせ、上手く状況が飲み込めないまま、宮殿を後にしたエレンは、兵士用のベッドに横たわりながら天井を睨み付けた。
…と、そこにシェレーナが現れた。
「…陛下。陛下の望みはおそれ山の怪物を操る事……。そうですね?」
これだけは確かめておきたくて、はっきりと言い放ったエレンは、シムズ国王の赤黒い目を真っ直ぐ見つめた。
「…何を言い出すかと思えば、その事とはな。…やはりお前は、他の兵士と比べかなり察しが良い。最早、隠しても無駄か。……良いだろう!お前になら話してやろう。私はまもなく怪物を操る!」
「…そ、それは…。まさか!?」
「…そうだ!明日、私はあの森に向け街から火を放つ!!」
そう話し、勢いよく酒を喉に流し込んだ国王は興奮した様子で、怖いくらいの笑みをエレンに向けた。
予め、最悪の事となるのは想定していたが、いきなり明日、火を放つと知ったエレンは心臓を握りつぶされそうな感覚になった。
「…それにな、ディーグよ。私には騎兵隊も護衛すらいらぬ。…この戦は私とお前だけで十分だ」
「…で、ですが」
「…ええい!何も言うな!予定は明日の夕方、街に火を放つ!話しは以上だ!」
一方的に国王は会話を終わらせ、上手く状況が飲み込めないまま、宮殿を後にしたエレンは、兵士用のベッドに横たわりながら天井を睨み付けた。
…と、そこにシェレーナが現れた。