第4章 戦いの始まり
洞窟の中は、光があるといっても身近なものを見渡せるのが精一杯。
それに加え、生き物と魚の腐った強烈な匂いがエレンの嗅覚を鈍らせていった。
一方…。
後ろに居た二人はというと、平然とした様子で、鼻を覆う事すらしていなかった。(魔女は、あまり嗅覚が発達しておらず匂いをかぎ分けれないのだ)
エレンはこの時ばかり、魔女になりたいと心から強く願った。
…と、その時。
何かが動く気配を感じたと同時に不気味な鳴き声で叫ぶ蜘蛛が岩と岩の間に足をかけて現れた。
音もなく突然現れた蜘蛛に驚きながらも、エレンは手に持っていた瓶を上に向けた。
そこから発せられた光を見た蜘蛛はもの凄い勢いで、どこかへと消えて行った。
だが、安心したのもつかの間…。
地響きしたかと思うと、大きな岩が一斉にエレン達に向かって降ってきたのだ。
「イースティル・サンテェラ!」"砕け散れ"
呪文を唱えても追い付かないほど、次々と降ってくる岩を一つ一つ粉々にしていくのに気を取られ、背後にかかっていた蜘蛛の糸に背中ごと付けてしまった。
流石に粘着性があり、一度ついてしまうと剣で切っても、炎で焼き払っても取れない曲者だけはあった。
しかし、エレンは焦ってなかった。
…むしろ、逆にこの状況をうまく利用しようと考えていたのだ。
そして、糸にかかりながらも呪文を唱え続けながら体を左右に動かした。こうする事で、獲物がかかっているというのを蜘蛛に知らせれる。
……案の定、蜘蛛が正面から現れ、攻撃を止め大きく口を開けながら近付いてきた。
あれで噛まれたら、一瞬で終わりだろう。
それに加え、生き物と魚の腐った強烈な匂いがエレンの嗅覚を鈍らせていった。
一方…。
後ろに居た二人はというと、平然とした様子で、鼻を覆う事すらしていなかった。(魔女は、あまり嗅覚が発達しておらず匂いをかぎ分けれないのだ)
エレンはこの時ばかり、魔女になりたいと心から強く願った。
…と、その時。
何かが動く気配を感じたと同時に不気味な鳴き声で叫ぶ蜘蛛が岩と岩の間に足をかけて現れた。
音もなく突然現れた蜘蛛に驚きながらも、エレンは手に持っていた瓶を上に向けた。
そこから発せられた光を見た蜘蛛はもの凄い勢いで、どこかへと消えて行った。
だが、安心したのもつかの間…。
地響きしたかと思うと、大きな岩が一斉にエレン達に向かって降ってきたのだ。
「イースティル・サンテェラ!」"砕け散れ"
呪文を唱えても追い付かないほど、次々と降ってくる岩を一つ一つ粉々にしていくのに気を取られ、背後にかかっていた蜘蛛の糸に背中ごと付けてしまった。
流石に粘着性があり、一度ついてしまうと剣で切っても、炎で焼き払っても取れない曲者だけはあった。
しかし、エレンは焦ってなかった。
…むしろ、逆にこの状況をうまく利用しようと考えていたのだ。
そして、糸にかかりながらも呪文を唱え続けながら体を左右に動かした。こうする事で、獲物がかかっているというのを蜘蛛に知らせれる。
……案の定、蜘蛛が正面から現れ、攻撃を止め大きく口を開けながら近付いてきた。
あれで噛まれたら、一瞬で終わりだろう。