第4章 戦いの始まり
誰かの声と共に沼へと落ちてゆく中、エレンは自分の体が落ちるより早く、手のひらに赤い液体を垂らし、軽く息を吹きかけた。
「…ウルス・ハークティオ!」"あの者を元に戻せ"
光を放った液体は、ティレットの口と沼の水に入り込み、一瞬で沼は消え草畑となった草むらに静かに元の姿に戻ったエレンに妖精が深々とお辞儀をした。
「…元に戻して下さりありがとうございます。…私の本当の名はクテラ。お礼に私達の希望シューナム"妖精の吐息"を差し上げます」
そう言ったクテラは透明の細長い瓶に入った黄色い液体をエレンに渡した。(これは、植物の汁で作った、闇の中で強力な光を放つ品物だ)
エレンはお礼を言うと、次の怪物が居る場所へと足を進めた。
そこはクテラが居た所より少し離れた場所に"暗闇の洞窟"と呼ばれる洞窟があり、先が見えないほどの闇に潜む、ルクーンという怪物が居る。
ルクーンは元はエルフだった。
だが、アグムに呪いをかけられた事で、巨大蜘蛛となってしまったのだ。
その容姿は、緑色の目に大きな黒い毛むくじゃらの体と強力な牙が二本あり、噛む力は岩をも噛み砕くという。
また、尾から出される蜘蛛の糸に絡まると身動きが取れなくなり、岩の攻撃を得意としているので、注意が必要だ。
そうこうしている内に洞窟の前まで来たエレンは、先程クテラからもらった瓶を洞窟に向け、闇に反応した強い光が辺りを照らした。
そして二、三回深呼吸したエレンはスフレに預けた袋の中から顔を出していたミーシャに大丈夫だよと言うと、洞窟の中へと足を踏み入れた………。
「…ウルス・ハークティオ!」"あの者を元に戻せ"
光を放った液体は、ティレットの口と沼の水に入り込み、一瞬で沼は消え草畑となった草むらに静かに元の姿に戻ったエレンに妖精が深々とお辞儀をした。
「…元に戻して下さりありがとうございます。…私の本当の名はクテラ。お礼に私達の希望シューナム"妖精の吐息"を差し上げます」
そう言ったクテラは透明の細長い瓶に入った黄色い液体をエレンに渡した。(これは、植物の汁で作った、闇の中で強力な光を放つ品物だ)
エレンはお礼を言うと、次の怪物が居る場所へと足を進めた。
そこはクテラが居た所より少し離れた場所に"暗闇の洞窟"と呼ばれる洞窟があり、先が見えないほどの闇に潜む、ルクーンという怪物が居る。
ルクーンは元はエルフだった。
だが、アグムに呪いをかけられた事で、巨大蜘蛛となってしまったのだ。
その容姿は、緑色の目に大きな黒い毛むくじゃらの体と強力な牙が二本あり、噛む力は岩をも噛み砕くという。
また、尾から出される蜘蛛の糸に絡まると身動きが取れなくなり、岩の攻撃を得意としているので、注意が必要だ。
そうこうしている内に洞窟の前まで来たエレンは、先程クテラからもらった瓶を洞窟に向け、闇に反応した強い光が辺りを照らした。
そして二、三回深呼吸したエレンはスフレに預けた袋の中から顔を出していたミーシャに大丈夫だよと言うと、洞窟の中へと足を踏み入れた………。