第4章 戦いの始まり
エレン達が魔女の抜け道へと入ってから丸三日。
小道に入り、そこで立ち止まったシェレーナは、ようやく見えてきた木の葉で覆われた洞窟のような洞穴を指差してから口を開いた。
「…あれがおそれ山に繋がっている入り口よ。……先ず入る前に必ず守って欲しい事があるの。中に入ったら声を出したり、後ろを振り返ってはダメよ。…何があっても堪えて」
これを聞いたエレンとミーシャは思わず唾を飲み込んだ。
「……そして、ここに入る前に私達が結界を張るわ。……そうする事でエレンは魔法を使えるし、シムズ国王にも魔女が魔法を使ってると思わせれるわ」
そう言ったスフレはシェレーナと共に結界を早々と張り終えた。
その様子がゆっくりと見えたのは緊張の為か、はたまた興奮している為なのかは分からなかったが、張り終えたのを確認すると入り口に向かって足を進めていったー。
洞穴の中は、生暖かい空気が立ち込めており、その空気が頬を撫で、足を進める度に柔らかすぎる地面からは、肉を食いちぎるような気持ち悪い音がした。
その感触は、言葉に出来ないくらい酷いものだった。
だが、本当の意味で恐怖を覚えたのはこの直後に起きた。
一歩。また一歩と足を進めた時……。
積み上げられた石の間から、人の姿をした物が出てきて、それは鼻と目がなく、土で出来ているようにも見えた。
「…ふふふ。魔法使いよ、やっと来たのかえ?でも、もう遅い」
「もう遅い」
そう言った二人の女性の声は不気味な笑い声を上げながらエレンの体を通り抜けていった。
これには吐き気がした。
そして一刻も早く、光が差す方へと足を早めた。
やっとの思いで洞穴から出ると、そこは一瞬で木の葉が絡み付き完全に道が塞がれた。
「…エレン、これが生態系を失ったおそれ山の姿よ」
シェレーナに声をかけられたエレンは、洞穴の出口から目線をおそれ山の方へと向けたが、目に写った光景はあまりにも酷く、言葉を失い……。
ただ呆然と眺める事しか出来なかった。
小道に入り、そこで立ち止まったシェレーナは、ようやく見えてきた木の葉で覆われた洞窟のような洞穴を指差してから口を開いた。
「…あれがおそれ山に繋がっている入り口よ。……先ず入る前に必ず守って欲しい事があるの。中に入ったら声を出したり、後ろを振り返ってはダメよ。…何があっても堪えて」
これを聞いたエレンとミーシャは思わず唾を飲み込んだ。
「……そして、ここに入る前に私達が結界を張るわ。……そうする事でエレンは魔法を使えるし、シムズ国王にも魔女が魔法を使ってると思わせれるわ」
そう言ったスフレはシェレーナと共に結界を早々と張り終えた。
その様子がゆっくりと見えたのは緊張の為か、はたまた興奮している為なのかは分からなかったが、張り終えたのを確認すると入り口に向かって足を進めていったー。
洞穴の中は、生暖かい空気が立ち込めており、その空気が頬を撫で、足を進める度に柔らかすぎる地面からは、肉を食いちぎるような気持ち悪い音がした。
その感触は、言葉に出来ないくらい酷いものだった。
だが、本当の意味で恐怖を覚えたのはこの直後に起きた。
一歩。また一歩と足を進めた時……。
積み上げられた石の間から、人の姿をした物が出てきて、それは鼻と目がなく、土で出来ているようにも見えた。
「…ふふふ。魔法使いよ、やっと来たのかえ?でも、もう遅い」
「もう遅い」
そう言った二人の女性の声は不気味な笑い声を上げながらエレンの体を通り抜けていった。
これには吐き気がした。
そして一刻も早く、光が差す方へと足を早めた。
やっとの思いで洞穴から出ると、そこは一瞬で木の葉が絡み付き完全に道が塞がれた。
「…エレン、これが生態系を失ったおそれ山の姿よ」
シェレーナに声をかけられたエレンは、洞穴の出口から目線をおそれ山の方へと向けたが、目に写った光景はあまりにも酷く、言葉を失い……。
ただ呆然と眺める事しか出来なかった。