第3章 魔女の抜け道
「…ここは私達、魔女の長であるクラフィネ・シェレーナ様によって造られた所なの。…シェレーナ様はこの森を魔女だけが使えるようにと呼び名を決めたわ。…当然ここの名前と私達を恐れた魔法使い達は近付かなくなった。でも、ここにエレンが来た事で、双方にとってもかなり衝撃的ね」
そう言い、姿を隠す魔法をいつの間に解いたのか、スフレは灰色のマントをはためかせていた。
…と、その時。
どこからともなく、白いマントを着た黄色い長い髪を揺らした女性が気の影から現れ、茶色の目を二人に向けた。
「…あら可愛い魔法使いさん。魔女の抜け道へようこそ。…スフレ、久しぶりね。ここからは私が案内しますね?」
「…ありがとうございますシェレーナ様。…私はエレン。この子はミーシャです」
瞬時に目の前の人物がシェレーナだと分かったエレンは自己紹介をし、肩から下げていた布袋から顔を出していたミーシャも紹介した。
「…エレンとミーシャね。早速だけど、エレンに聞いて欲しいの。…シムズ国王は近い内、戦争を起こすでしょう。この戦争を止めるにはおそれ山の怪物達を元の姿に戻す事。…それにはエレン。貴女の魔法使いの魔力が必要です。…そして私達はエレンの援護をします」
静かに言い終えたシェレーナは、エレンに赤い液体が入った透明な瓶と、白い小さな手鏡を渡した。
この二つは緑色の本に書かれていたものと同じだった。
赤い液体が入った瓶には、クペーという薬草を煎じたものが入っており、呪文を唱える事で効力を発揮し、使う量により解毒作用や怪物に使用すると元の姿に戻す効果がある。
白い手鏡はジナ"エルフの宝石”と呼ばれる、エルフの魔力を使い作り出した石を散りばめたもので、魔力がありその鏡に反射した光を見た怪物は一瞬で動きを封じるという、どちらも優れものだ。
そう言い、姿を隠す魔法をいつの間に解いたのか、スフレは灰色のマントをはためかせていた。
…と、その時。
どこからともなく、白いマントを着た黄色い長い髪を揺らした女性が気の影から現れ、茶色の目を二人に向けた。
「…あら可愛い魔法使いさん。魔女の抜け道へようこそ。…スフレ、久しぶりね。ここからは私が案内しますね?」
「…ありがとうございますシェレーナ様。…私はエレン。この子はミーシャです」
瞬時に目の前の人物がシェレーナだと分かったエレンは自己紹介をし、肩から下げていた布袋から顔を出していたミーシャも紹介した。
「…エレンとミーシャね。早速だけど、エレンに聞いて欲しいの。…シムズ国王は近い内、戦争を起こすでしょう。この戦争を止めるにはおそれ山の怪物達を元の姿に戻す事。…それにはエレン。貴女の魔法使いの魔力が必要です。…そして私達はエレンの援護をします」
静かに言い終えたシェレーナは、エレンに赤い液体が入った透明な瓶と、白い小さな手鏡を渡した。
この二つは緑色の本に書かれていたものと同じだった。
赤い液体が入った瓶には、クペーという薬草を煎じたものが入っており、呪文を唱える事で効力を発揮し、使う量により解毒作用や怪物に使用すると元の姿に戻す効果がある。
白い手鏡はジナ"エルフの宝石”と呼ばれる、エルフの魔力を使い作り出した石を散りばめたもので、魔力がありその鏡に反射した光を見た怪物は一瞬で動きを封じるという、どちらも優れものだ。